はじめに

洪水ハザードマップは、自治体が公開する「もし川が氾濫したら、どこがどのくらい浸水するか」を示した地図です。しかし、多くの人が「見たことはあるけど、読み方がわからない」と感じています。

この記事では、ハザードマップの色分けの意味数値の読み取り方を、具体例を交えて解説します。

浸水深の色分け

ハザードマップの色は浸水深(地面からの水の高さ)を表しています。

浸水深 目安
薄い水色 0.5m未満 大人の膝下。歩行可能だが注意
水色 0.5〜1.0m 大人の腰まで。歩行困難
1.0〜3.0m 1階が水没。2階への垂直避難が必要
3.0〜5.0m 2階まで浸水。建物外への避難が必須
赤紫 5.0m以上 建物ごと危険。早期の広域避難が必要

浸水深0.5mでも、流速がある場合は大人でも流される危険があります。

「想定最大規模」と「計画規模」の違い

ハザードマップには2種類の想定があります。

計画規模(L1)

  • 発生頻度: 数十〜百年に1回程度
  • 雨量: 河川ごとの計画降雨量に基づく
  • 用途: 日常の備えの基準

想定最大規模(L2)

  • 発生頻度: 千年に1回以上
  • 雨量: 想定し得る最大降雨
  • 用途: 最悪ケースの避難計画

防災DBでは両方のデータを統合し、より安全側の評価を行っています。

継続時間を確認する

浸水深だけでなく、水が引くまでの時間も重要です。

  • 12時間未満: 1日以内に復旧作業開始可能
  • 12〜72時間: 数日間の避難生活を想定
  • 72時間以上: 長期避難。電気・水道の復旧にも時間がかかる

特にゼロメートル地帯では、排水ポンプの能力を超える降雨で1週間以上の浸水が想定されているエリアもあります。

自宅のリスクを調べる3ステップ

  1. 防災DBで住所を入力 — 統合リスクスコアと浸水深を即座に確認
  2. 自治体のハザードマップで詳細確認 — 避難所・避難ルートを把握
  3. マイ・タイムラインを作成 — いつ・何をするかを家族で決めておく

まとめ

ハザードマップは「見る」だけでなく「読む」ことで初めて役立ちます。浸水深・継続時間・想定規模の3つを理解し、自分ごととして備えましょう。


この記事で使用しているデータは、国土交通省の不動産情報ライブラリおよび防災科学技術研究所のデータに基づいています。