長者ヶ原-芳井断層の地震リスク|岡山県井原市・広島県福山市の活断層

長者ヶ原-芳井断層は、岡山県井原市から広島県福山市にかけて、岡山・広島県境の山間部を走る活断層です。地震調査研究推進本部の長期評価では、今後30年以内に約0.50%の確率でM6.8規模の地震を引き起こすと評価されています。

福山市は広島県第2の都市(約46万人)であり、鉄鋼・造船業を中心とした工業都市です。断層の影響圏には備後地方の主要都市が含まれます。

長者ヶ原-芳井断層の基本情報

項目 内容
位置 岡山県井原市〜広島県福山市(県境山間部)
断層の延長 約22km
想定地震規模 M6.8
断層型 横ずれ断層
特徴 岡山・広島県境を走る断層、備後地方に影響

長者ヶ原-芳井断層は中国山地の南縁を走り、備後地方の丘陵地帯を横断しています。

地震発生確率

期間 発生確率
30年以内 約0.50%
50年以内 約0.8%
100年以内 約1.7%

なぜ注目すべきか

JFEスチール福山製鉄所への影響

福山市にはJFEスチール西日本製鉄所(粗鋼生産能力国内トップクラス)が立地しています。地震による製鉄所の操業停止は鉄鋼サプライチェーン全体に波及する重大な影響をもたらします。

2018年西日本豪雨の教訓

2018年7月の西日本豪雨では、岡山県倉敷市真備町(井原市の隣接地域)で大規模な水害が発生しました。地震による河川堤防の損壊は同様の水害を引き起こす恐れがあります。

山陽自動車道・山陽新幹線への影響

山陽自動車道と山陽新幹線は福山市を通過しており、地震による寸断は大阪−広島−北九州を結ぶ大動脈に影響します。

影響が想定される主な市町村

  • 岡山県井原市
  • 広島県福山市(北部)
  • 岡山県笠岡市
  • 広島県府中市

M6.8の直下型地震が発生した場合、断層近傍では震度6弱に達する可能性があります。

過去の地震歴

時期 内容
1649年 安芸の地震(M7.0)— 備後地方で被害
1905年 芸予地震(M7.2)— 広島・岡山県で広域被害
2001年 芸予地震(M6.7)— 福山市で震度5弱
2014年 伊予灘の地震(M6.2)— 福山市で震度3

移住・不動産購入時のチェックポイント

井原市・福山市への移住を検討している方向けの確認事項です。

河川沿いの浸水リスクの確認(最重要)
- 小田川・芦田川沿いの低地は洪水と地震の複合リスク
- 2018年西日本豪雨の教訓を踏まえたハザードマップを確認

花崗岩風化土(まさ土)地盤の確認
- 山間部のまさ土地盤は地震でも豪雨でも崩壊しやすい
- 土砂災害警戒区域を確認

防災DBで備後地方のリスクを確認する →

データ出典

  • 地震調査研究推進本部「長者ヶ原-芳井断層の長期評価」
  • 地震調査研究推進本部「全国地震動予測地図」
  • 岡山県・広島県「地震被害想定調査」
  • 福山市「防災ハザードマップ」