日奈久断層帯日奈久区間の地震リスク|熊本県八代市の活断層
日奈久断層帯日奈久区間は、熊本県八代市を中心に走る活断層です。地震調査研究推進本部の長期評価では、今後30年以内に約0.47%の確率でM6.9規模の地震を引き起こすと評価されています。
2016年熊本地震では日奈久断層帯の高野−白旗区間が活動しましたが、日奈久区間は大きく動いていない「未破壊区間」です。布田川断層帯宇土区間と同様に、熊本地震後の応力集中が懸念されています。
日奈久断層帯日奈久区間の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 位置 | 熊本県八代市〜氷川町 |
| 断層の延長 | 約15km |
| 想定地震規模 | M6.9 |
| 断層型 | 横ずれ断層(右横ずれ) |
| 特徴 | 2016年熊本地震の未破壊区間、応力集中が懸念 |
日奈久断層帯は布田川断層帯とともに熊本地域の断層系を構成しています。日奈久区間はその南部にあたり、八代平野の北縁を走っています。
地震発生確率
| 期間 | 発生確率 |
|---|---|
| 30年以内 | 約0.47% |
| 50年以内 | 約0.8% |
| 100年以内 | 約1.6% |
※ 2016年熊本地震後の応力変化を考慮すると、実際のリスクはこの値より高い可能性があります。
なぜ注目すべきか
2016年熊本地震の「もうひとつの未破壊区間」
2016年熊本地震では布田川断層帯と日奈久断層帯の高野−白旗区間が活動しましたが、日奈久区間はほぼ未活動で残りました。大地震後の隣接未破壊区間への応力集中は、次の地震のトリガーとなり得ます。
八代市の産業・インフラへの影響
八代市(約12万人)は熊本県第2の都市であり、八代港はコンテナ取扱量で熊本県最大です。い草(畳表)の生産量日本一としても知られ、地震による産業被害は地域経済に甚大な影響を及ぼします。
八代平野の液状化リスク
八代平野は球磨川の沖積平野であり、地盤が軟弱です。2016年熊本地震でも八代市内で液状化が発生しており、日奈久区間の直下型地震ではさらに広範囲の液状化が懸念されます。
九州新幹線・南九州西回り自動車道への影響
九州新幹線と南九州西回り自動車道は八代市を通過しており、地震による寸断は九州の南北交通に甚大な影響を与えます。
影響が想定される主な市町村
- 熊本県八代市
- 熊本県八代郡氷川町
- 熊本県宇城市(南部)
M6.9の直下型地震が発生した場合、八代平野では震度6強に達する可能性があります。
過去の地震歴
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 1619年 | 八代地震(M6.0)— 八代城が被害 |
| 1889年 | 熊本地震(M6.3)— 熊本市で死者20名 |
| 2016年 | 熊本地震 前震(M6.5)— 八代市で震度5強 |
| 2016年 | 熊本地震 本震(M7.3)— 八代市で震度5強〜6弱 |
移住・不動産購入時のチェックポイント
八代市への移住を検討している方向けの確認事項です。
2016年熊本地震の影響確認(最重要)
- 地震で被害を受けたエリアの復旧状況を確認
- 液状化が発生した地域を把握
- 熊本県の「液状化危険度マップ」を確認
球磨川沿いの浸水リスク
- 2020年7月の球磨川水害の教訓を踏まえた浸水リスク確認
- 地震による堤防損壊→洪水の複合リスク
八代平野の地盤確認
- 沖積低地は液状化リスクが高い
- 丘陵地・段丘面が相対的に安全
データ出典
- 地震調査研究推進本部「日奈久断層帯の長期評価(2016年地震後改訂)」
- 地震調査研究推進本部「全国地震動予測地図」
- 熊本県「地震被害想定調査」
- 八代市「防災ハザードマップ」
防災DB