虚空蔵山東方断層の地震リスク|長崎県松浦市・佐世保市周辺の活断層

虚空蔵山東方断層は長崎県松浦市の虚空蔵山(標高608m)東方に位置する活断層です。地震調査研究推進本部(地震本部)の長期評価では、今後30年以内に約0.85%の確率でM6.6規模の地震を引き起こすと評価されています。

九州北西部は活断層の分布が比較的まばらですが、玄界灘沖から五島列島にかけての海域も含め、複数の断層が存在しています。虚空蔵山東方断層はその中でも評価が行われた重要な活断層のひとつです。

虚空蔵山東方断層の基本情報

項目 内容
位置 長崎県松浦市〜佐世保市西部
断層の長さ 約22km
想定地震規模 M6.6
断層型 横ずれ断層(または逆断層)
特徴 九州北西部の内陸活断層

虚空蔵山東方断層は松浦半島の東側に沿って延びる断層で、松浦川流域の山地内を通過しています。

地震発生確率

期間 発生確率
30年以内 約0.85%
50年以内 約1.4%
100年以内 約2.8%

なぜ注目すべきか

佐世保市・自衛隊基地との近接

佐世保市には海上自衛隊と在日米軍の海軍基地が所在しています。内陸直下型地震が発生した場合、軍港施設への被害が生じる可能性があるほか、有事の際の後方支援拠点としての機能に影響が出るリスクがあります。

松浦炭田地域の地下空洞リスク

松浦市・佐々町周辺には、かつて松浦炭田として採炭が行われた地域が広がります。閉山した炭鉱の坑道が地下に残存している場合、地震の揺れによる地盤陥没リスクがあります。松浦市周辺は炭鉱跡地の分布を確認してから不動産取得を検討することが重要です。

有明海・伊万里湾沿岸の津波リスク

松浦市・佐世保市の海岸線に面した低地では、内陸断層による地震でも局地的な海底地すべりが誘発され、小規模な津波が発生する可能性があります。また、南海トラフ地震(M8〜9クラス)による津波は九州北西部にも到達することが想定されています。

影響が想定される主な市町村

  • 長崎県松浦市(断層帯近傍)
  • 長崎県佐世保市(西部)
  • 長崎県北松浦郡佐々町(近傍)
  • 佐賀県伊万里市(北部)

M6.6の直下型地震発生時、震源直上では震度6弱〜6強に達する可能性があります。

過去の地震歴

時期 内容
1792年 島原大変肥後迷惑(雲仙岳崩壊・津波)— 長崎県南部
2005年3月20日 福岡県西方沖地震(M7.0)— 玄界島で震度6弱
過去数千〜万年前 虚空蔵山東方断層自体の活動(地形・地質調査より)

移住・不動産購入時のチェックポイント

松浦市・佐世保市への移住を検討している方向けの確認事項です。

炭鉱跡地の確認
- 松浦市・佐々町では閉山炭鉱の坑道分布図を市役所で確認
- 地盤の陥没リスクがある地区は建築制限がかかっている場合あり

津波・高潮リスク
- 伊万里湾・松浦市沿岸の津波浸水想定区域(長崎県・佐賀県)の確認
- 台風時の高潮ハザードマップの確認

建物の耐震性
- 旧耐震基準(1981年以前)の建物は耐震診断を推奨
- 松浦市・佐世保市の耐震改修補助制度を確認

防災DBで虚空蔵山東方断層のリスクを確認する →

データ出典

  • 地震調査研究推進本部「虚空蔵山東方断層の長期評価」
  • 地震調査研究推進本部「全国地震動予測地図2020年版」
  • 国土地理院「活断層図」
  • 長崎県「地域防災計画」