中央構造線赤石山地西縁断層帯の地震リスク|長野県大鹿村の活断層
中央構造線赤石山地西縁断層帯は、長野県下伊那郡大鹿村を中心に、南アルプスの西縁を走る活断層です。地震調査研究推進本部の長期評価では、今後30年以内に約0.18%の確率でM7.7規模の地震を引き起こすと評価されています。
M7.7は今回取り上げる断層の中で最大級の想定規模であり、日本最大の断層・中央構造線の中部地方部分にあたります。リニア中央新幹線の南アルプストンネルがこの断層帯を貫通する計画であり、建設・防災上の最重要課題です。
中央構造線赤石山地西縁断層帯の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 位置 | 長野県大鹿村〜飯田市(南アルプス西縁) |
| 断層の延長 | 約50km |
| 想定地震規模 | M7.7 |
| 断層型 | 横ずれ断層 |
| 特徴 | 中央構造線の中部地方部分、M7.7の最大級想定 |
地震発生確率
| 期間 | 発生確率 |
|---|---|
| 30年以内 | 約0.18% |
| 50年以内 | 約0.3% |
| 100年以内 | 約0.6% |
なぜ注目すべきか
M7.7の最大級想定
断層長約50kmに対応するM7.7は、2016年熊本地震(M7.3)を大幅に上回る規模です。南アルプス周辺から伊那谷にかけて壊滅的な被害をもたらす可能性があります。
リニア中央新幹線の南アルプストンネル
リニア中央新幹線の南アルプストンネル(全長約25km)はこの断層帯を貫通する計画です。M7.7の断層を横断するトンネルの安全性は国家プロジェクトの根幹に関わります。
大鹿村の中央構造線博物館
大鹿村には中央構造線博物館があり、中央構造線の露頭を間近に観察できる世界的にも貴重な地質学の教育施設です。
南アルプスの登山・自然
南アルプス(赤石山脈)は3,000m級の山が連なる日本有数の山岳エリアです。地震による大規模崩壊は登山者の孤立・登山道の長期閉鎖を招きます。
影響が想定される主な市町村
- 長野県下伊那郡大鹿村
- 長野県飯田市(東部)
- 静岡県静岡市葵区(北部・南アルプス)
過去の地震歴
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 1718年 | 伊那遠山谷の地震(M7.0)— 大鹿村周辺で大被害 |
| 1847年 | 善光寺地震(M7.4)— 長野県全域で被害 |
| 1984年 | 長野県西部地震(M6.8)— 南信で被害 |
移住・不動産購入時のチェックポイント
中央構造線直上の確認(最重要)
- 中央構造線の位置を正確に把握(大鹿村では露頭が見える)
- 極度の山間部であり、孤立リスクが極めて高い
- 食料・燃料の備蓄(最低2〜3週間分)
データ出典
- 地震調査研究推進本部「中央構造線断層帯の長期評価」
- 長野県「地震被害想定調査」
防災DB