養老山地西縁断層帯の地震リスク|岐阜県養老町・三重県いなべ市の活断層

養老山地西縁断層帯は、岐阜県養老郡養老町から三重県いなべ市にかけて、養老山地の西麓を走る活断層です。地震調査研究推進本部の長期評価では、今後30年以内に約0.50%の確率でM7.0規模の地震を引き起こすと評価されています。

養老−桑名−四日市断層帯の一部を構成するこの断層帯は、濃尾平野と伊勢平野の境界に位置し、養老の滝で知られる景勝地を含むエリアです。M7.0という大きな想定規模は注目に値します。

養老山地西縁断層帯の基本情報

項目 内容
位置 岐阜県養老郡養老町〜三重県いなべ市
断層の延長 約25km
想定地震規模 M7.0
断層型 逆断層
特徴 養老−桑名−四日市断層帯の北部、養老山地の隆起に関与

養老山地西縁断層帯は養老山地の急崖を形成した断層であり、濃尾平野と伊勢平野を分断する地質構造の一部です。1891年濃尾地震(M8.0)の根尾谷断層とは別系統ですが、同じ地域の活断層群に属します。

地震発生確率

期間 発生確率
30年以内 約0.50%
50年以内 約0.8%
100年以内 約1.7%

なぜ注目すべきか

養老−桑名−四日市断層帯の一部

養老山地西縁断層帯は養老−桑名−四日市断層帯の北部区間であり、南方の桑名断層帯・四日市断層帯と連動した場合、被害は岐阜県南部から三重県北部の広域に及びます。

養老の滝・観光への影響

養老町は「養老の滝」で知られる観光地であり、養老公園には年間約40万人の観光客が訪れます。断層活動による滝の地形変化や公園施設の損壊は観光業に打撃を与えます。

濃尾平野のゼロメートル地帯への影響

養老山地の西側には海抜ゼロメートル以下の濃尾平野西部が広がっています。地震による堤防損壊は、揖斐川・長良川・木曽川の三川合流域に大規模な洪水をもたらす恐れがあります。

東海道新幹線・名神高速への影響

東海道新幹線と名神高速道路は養老山地の西側を通過しており、M7.0の地震は東京−大阪間の大動脈に影響を与えます。

影響が想定される主な市町村

  • 岐阜県養老郡養老町
  • 岐阜県海津市
  • 三重県いなべ市
  • 三重県桑名市(北部)
  • 岐阜県大垣市(南部)

M7.0の直下型地震が発生した場合、断層近傍では震度6強に達する可能性があります。ゼロメートル地帯では液状化と浸水の複合被害が懸念されます。

過去の地震歴

時期 内容
745年 天平地震(M7.9)— 美濃で大被害の記録
1586年 天正地震(M7.8)— 養老・大垣で甚大な被害
1891年 濃尾地震(M8.0)— 岐阜・愛知で壊滅的被害
1945年 三河地震(M6.8)— 岐阜県南部で震度4〜5

移住・不動産購入時のチェックポイント

養老町・いなべ市への移住を検討している方向けの確認事項です。

ゼロメートル地帯の確認(最重要)
- 養老山地西側の低地は海抜ゼロメートル以下のエリアが広がる
- 地震による堤防損壊→洪水の複合リスクを最重要視
- 岐阜県・三重県の「洪水浸水想定区域図」を確認

養老山地の崖地リスク
- 養老山地東麓の急崖は地震による崩壊リスクが高い
- 崖下の住宅は土砂災害に注意

建物の耐震性
- M7.0の直下型地震に耐える耐震性の確認
- 耐震等級2以上を推奨

防災DBで養老山地のリスクを確認する →

データ出典

  • 地震調査研究推進本部「養老−桑名−四日市断層帯の長期評価」
  • 地震調査研究推進本部「全国地震動予測地図」
  • 岐阜県・三重県「地震被害想定調査」
  • 養老町「防災ハザードマップ」