岐阜県飛騨市の災害リスク

この記事では、飛騨市の地震・洪水・津波・土砂災害のリスクを、政府の公開データをもとにまとめています。防災DBでは、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを無料で一括評価できます。飛騨市内の詳しい住所単位のリスクを知りたい方は、ぜひご活用ください。

この記事でわかること

  • 飛騨市の地震発生確率と地盤の特徴
  • 土砂災害警戒区域の数と過去の災害記録
  • 周辺の活断層の位置と想定マグニチュード
  • 避難施設・防災インフラの情報
  • 今日からできる災害別の具体的な備え

飛騨市(岐阜県)の人口は約20,378人(2025年推計)。標高は平均546.8mで、最低188.6mから最高1048.4mの範囲です。

2040年には現在の60%程度まで人口が減少すると推計されており、災害時の共助体制の維持が課題となる地域です。


飛騨市の災害リスクについて よくある疑問

Q. 飛騨市は災害に強い街ですか? 弱い街ですか?

飛騨市の主な災害リスクは、30年以内の震度6弱以上の発生確率が0.51%、土砂災害警戒区域が358箇所です。「強い・弱い」は一言で判断できるものではなく、住まう場所の標高・地盤・河川からの距離によって大きく変わります。本記事では6種類のハザードを数値で個別に解説しています。

Q. 「飛騨市は危ない」「やばい」という声を見かけました。実際のところはどうですか?

「危ない」「やばい」「怖い」といった言葉は主観的な評価で、根拠となるデータが伴っていない場合もあります。飛騨市の災害リスクを客観的に把握するには、全国地震動予測地図・洪水浸水想定区域図・津波浸水想定など政府が公開している一次データを参照するのが確実です。本記事ではこれらの公開データから、ハザードごとの具体的な数値と想定される被害の目安をまとめています。

Q. 飛騨市に住む前、引っ越す前に確認しておくべきことは?

自宅や検討中の物件が次の区域に含まれるかを、自治体のハザードマップで確認することを推奨します。

  • 洪水浸水想定区域と想定浸水深
  • 津波浸水想定区域(沿岸部の場合)
  • 土砂災害(特別)警戒区域
  • 活断層からの距離

防災DBの住所検索では、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを一括で数値化できます。


地震リスク

飛騨市で今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は最大0.51%です(2024年版全国地震動予測地図)。

震度6弱は、立っていることが困難になり、固定していない家具の多くが倒れる揺れです。

表層地盤の平均S波速度(AVS30)は776.0m/sです。AVS30は地盤の硬さを示す指標で、数値が小さいほど地震の揺れが増幅されやすくなります。

飛騨市のAVS30は300m/s以上で、比較的硬質な地盤のエリアです。地盤増幅率は0.57倍と比較的低く抑えられていますが、地震確率自体が高い場合は対策が必要です。

今日からできる地震対策

  • 家具の転倒防止:突っ張り棒やL字金具で固定する。特に寝室の背の高い家具は最優先

  • 寝室の安全確認:本棚やタンスの近くで寝ない。倒れても体に当たらない配置に変える

  • 枕元の備え:スリッパ(ガラス破片対策)と懐中電灯を枕元に置く

  • 食器棚:ガラス飛散防止フィルムを貼る。扉が開かないよう留め具を取り付ける

  • 感震ブレーカー:地震後の通電火災を防ぐため、分電盤に設置を検討する


洪水リスク

飛騨市には洪水浸水想定区域のデータがありません。ただし、局地的な集中豪雨による内水氾濫の可能性はあるため、低地にお住まいの場合は注意が必要です。


津波リスク

飛騨市には津波浸水想定区域のデータがありません。


土砂災害リスク

飛騨市には358箇所の土砂災害警戒区域が指定されています(国土数値情報・土砂災害警戒区域データ)。2,488メッシュのうち378メッシュ(15.2%)がこれらの区域に含まれています。

過去の記録では、飛騨市で3件の土砂災害が発生しています(国土数値情報・土砂災害履歴データ: がけ崩れ3件、土石流0件、地すべり0件)。

また、竜巻等の突風が1件記録されています(国土数値情報・竜巻等突風データ)。

今日からできる土砂災害対策

  • 警戒区域の確認:「岐阜県 土砂災害警戒区域マップ」で検索し、自宅が警戒区域に含まれるか確認する

  • 前兆現象を知る:がけ崩れの前兆は「小石がパラパラ落ちる」「がけに割れ目が見える」「がけから水が湧き出す」。1つでも気づいたらすぐに離れる

  • 避難のタイミング:土砂災害警戒情報が発表されたら、暗くなる前に避難する

  • 就寝時の備え:崖に面した部屋で寝ない。2階の崖と反対側の部屋で就寝することで、万一の場合でも生存率が上がる


活断層

飛騨市の周辺には以下の活断層が確認されています(地震調査研究推進本部)。

断層名 飛騨市からの距離 想定M
跡津川断層帯 7.7km M7.2
古川断層帯(戸市川断層) 10.0km M6.8
牛首断層帯 12.2km M7.1

最寄りの活断層(跡津川断層帯)から7.7kmの位置にあります。この断層が活動した場合、飛騨市でも強い揺れが想定されます。


地域の特徴

気候

項目 データ
年間降水量 2,091mm
1月平均気温 -1.7℃
8月平均気温 23.4℃
最深積雪 112cm
豪雪地帯区分 豪雪地帯

年間降水量が2,091mmと全国平均(約1,700mm)を大きく上回る多雨地域です。集中豪雨による浸水や土砂災害のリスクが高まりやすく、梅雨・台風シーズンには河川水位や気象情報をこまめに確認しましょう。

飛騨市は豪雪地帯に指定されています。冬季は積雪による交通障害や建物への荷重に注意が必要です。除雪用具の準備や、屋根の雪下ろしの安全対策を確認しておきましょう。

土地利用

建物用地が14.7%、森林が59.1%、農地が23.4%を占めています。

人口集中地区(DID)

人口集中地区の人口は5,015人、人口密度は3,661人/km²です。


避難施設・防災インフラ

項目
避難施設 177箇所
消防署 4箇所
学校 12校
福祉施設 40施設
警察署 8箇所

最寄りの避難施設は「飛騨市 避難場所」で検索して確認できます。日頃から自宅・職場から最寄りの避難場所への経路を確認しておきましょう。


飛騨市の自然災害伝承碑

飛騨市には、過去の災害を後世に伝える自然災害伝承碑が2基登録されています(国土地理院)。碑が記録する災害は、これから起こりうる災害への備えを考える上で重要な歴史資料です。

碑名 建立年 災害名 災害種別
震災者弔魂碑 1923年 飛越地震(1858年4月9日) 土砂災害・地震
震災死没者追悼碑 1954年 飛越地震(1858年4月9日) 土砂災害・地震

伝承内容

震災者弔魂碑(1923年建立)

安政5年2月26日(1858年4月9日)の飛越地震によって、飛騨では70カ所の村々で死者203人などの大きな被害が発生したこと、飛騨市河合町(旧河合村)元田荒町集落の対岸にある山が地震により崩壊し、一瞬にして9戸が埋没、死者53名の被害が発生したことを伝えている。

  • 所在地: 岐阜県飛騨市河合町元田
  • 災害: 飛越地震(1858年4月9日)
  • 災害種別: 土砂災害・地震
  • 地図: 36.27446, 137.02753

震災死没者追悼碑(1954年建立)

安政5年2月26日(1858年4月9日)の飛越地震によって、「丸山ながとら」と呼ばれる地点が崩壊した。崩壊土砂は対岸の人家を埋没させ、人家4戸が全壊、2戸が半壊し、住民26名が即死した。

  • 所在地: 岐阜県飛騨市宮川町丸山
  • 災害: 飛越地震(1858年4月9日)
  • 災害種別: 土砂災害・地震
  • 地図: 36.34013, 137.16980

出典: 国土地理院「自然災害伝承碑」(CC BY 4.0)


よくある質問

飛騨市で大地震が起きる確率は?

今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は、飛騨市内の最大値で0.51%です(2024年版全国地震動予測地図、防災科学技術研究所)。

飛騨市の土砂災害警戒区域は?

飛騨市には358箇所の土砂災害警戒区域が指定されています。お住まいの場所が警戒区域かどうかは、岐阜県の土砂災害警戒区域マップで確認できます。

飛騨市の避難場所はどこ?

飛騨市には177箇所の避難施設があります。最寄りの避難場所は「飛騨市 避難場所」で検索して確認できます。


まとめ:飛騨市の防災で押さえておきたいこと

  • 土砂災害:358箇所の警戒区域。大雨時は早めの避難を

防災DBでは、住所を入力するだけで地震・洪水・津波・土砂災害・高潮・液状化の6つの災害リスクを無料で一括評価できます。飛騨市内の詳しい住所単位のリスクを確認してみてください。


データ出典: 全国地震動予測地図(防災科学技術研究所)、国土数値情報(国土交通省)、国勢調査(総務省)、土砂災害履歴(国土数値情報)。各データの詳細はデータソース一覧をご覧ください。