広島県安芸太田町の災害リスク
この記事では、安芸太田町の地震・洪水・津波・土砂災害のリスクを、政府の公開データをもとにまとめています。防災DBでは、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを無料で一括評価できます。安芸太田町内の詳しい住所単位のリスクを知りたい方は、ぜひご活用ください。
この記事でわかること
- 洪水浸水想定区域の範囲と想定浸水深
- 土砂災害警戒区域の数と過去の災害記録
- 周辺の活断層の位置と想定マグニチュード
- 避難施設・防災インフラの情報
- 今日からできる災害別の具体的な備え
安芸太田町(広島県)の人口は約5,061人(2025年推計)。標高は平均331.3mで、最低78.6mから最高917.1mの範囲です。
2040年には現在の50%程度まで人口が減少すると推計されており、災害時の共助体制の維持が課題となる地域です。
安芸太田町の災害リスクについて よくある疑問
Q. 安芸太田町は災害に強い街ですか? 弱い街ですか?
安芸太田町の主な災害リスクは、市域の26.2%が洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域が214箇所です。「強い・弱い」は一言で判断できるものではなく、住まう場所の標高・地盤・河川からの距離によって大きく変わります。本記事では6種類のハザードを数値で個別に解説しています。
Q. 「安芸太田町は危ない」「やばい」という声を見かけました。実際のところはどうですか?
「危ない」「やばい」「怖い」といった言葉は主観的な評価で、根拠となるデータが伴っていない場合もあります。安芸太田町の災害リスクを客観的に把握するには、全国地震動予測地図・洪水浸水想定区域図・津波浸水想定など政府が公開している一次データを参照するのが確実です。本記事ではこれらの公開データから、ハザードごとの具体的な数値と想定される被害の目安をまとめています。
Q. 安芸太田町に住む前、引っ越す前に確認しておくべきことは?
自宅や検討中の物件が次の区域に含まれるかを、自治体のハザードマップで確認することを推奨します。
- 洪水浸水想定区域と想定浸水深
- 津波浸水想定区域(沿岸部の場合)
- 土砂災害(特別)警戒区域
- 活断層からの距離
防災DBの住所検索では、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを一括で数値化できます。
地震リスク

安芸太田町には全国地震動予測地図の対象データがありません。
洪水リスク

安芸太田町では、1,852個の125mメッシュのうち485メッシュ(26.2%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は20.0mです。
| 項目 | データ |
|---|---|
| 想定最大浸水深 | 20.0m |
| 浸水想定メッシュ数 | 485 / 1,852 メッシュ(26.2%) |
| 最大浸水継続時間 | 72時間(約3日間) |
| 対象河川 | 太田川(1河川) |
想定最大浸水深が20.0mと、2階部分まで浸水が想定されるエリアがあります。自宅が浸水想定区域に含まれるかどうか、自治体のハザードマップで確認してください。1階に寝室がある場合は、大雨警報の発表時に2階以上へ移動する準備をしておくと安心です。
浸水継続時間が最大72時間(約3日間)と長期に及ぶ想定です。孤立に備えて、飲料水(1人1日3リットル)と食料を最低3日分、できれば1週間分備蓄しておくことをおすすめします。
今日からできる洪水対策
-
ハザードマップの確認:自治体のハザードマップで自宅の想定浸水深を確認する。「安芸太田町 ハザードマップ」で検索
-
「川の防災情報」アプリ:国土交通省の公式アプリをスマホにインストールし、水位アラートを設定する
-
避難の目安:水深が30cmを超えると車が動かなくなり、50cmを超えると大人でも歩行が困難になります。早めの避難判断を
-
備蓄品の準備:飲料水・食料(3日分)、携帯トイレ、モバイルバッテリー、常備薬を2階以上に保管する
津波リスク

安芸太田町には津波浸水想定区域のデータがありません。
土砂災害リスク

安芸太田町には214箇所の土砂災害警戒区域が指定されています(国土数値情報・土砂災害警戒区域データ)。1,852メッシュのうち1,852メッシュ(100.0%)がこれらの区域に含まれています。
市域の大部分が土砂災害警戒区域にかかっています。山際や谷の出口付近にお住まいの方は、自宅が警戒区域に含まれるかどうか、都道府県の土砂災害警戒区域マップで確認してください。
今日からできる土砂災害対策
-
警戒区域の確認:「広島県 土砂災害警戒区域マップ」で検索し、自宅が警戒区域に含まれるか確認する
-
前兆現象を知る:がけ崩れの前兆は「小石がパラパラ落ちる」「がけに割れ目が見える」「がけから水が湧き出す」。1つでも気づいたらすぐに離れる
-
避難のタイミング:土砂災害警戒情報が発表されたら、暗くなる前に避難する
-
就寝時の備え:崖に面した部屋で寝ない。2階の崖と反対側の部屋で就寝することで、万一の場合でも生存率が上がる
活断層
安芸太田町の周辺には以下の活断層が確認されています(地震調査研究推進本部)。
| 断層名 | 安芸太田町からの距離 | 想定M |
|---|---|---|
| 岩国-五日市断層帯(五日市断層区間と岩国断層区間が同時に活動) | 5.9km | M7.2 |
| 岩国−五日市断層帯(五日市断層区間) | 5.9km | M6.7 |
| 弥栄断層 | 13.3km | M7.1 |
最寄りの活断層(岩国-五日市断層帯(五日市断層区間と岩国断層区間が同時に活動))から5.9kmの位置にあります。この断層が活動した場合、安芸太田町でも強い揺れが想定されます。
地域の特徴
気候
| 項目 | データ |
|---|---|
| 年間降水量 | 1,935mm |
| 1月平均気温 | 1.1℃ |
| 8月平均気温 | 24.4℃ |
| 最深積雪 | 55cm |
| 豪雪地帯区分 | 豪雪地帯 |
安芸太田町は豪雪地帯に指定されています。冬季は積雪による交通障害や建物への荷重に注意が必要です。除雪用具の準備や、屋根の雪下ろしの安全対策を確認しておきましょう。
土地利用
建物用地が6.9%、森林が78.9%、農地が12.2%を占めています。
避難施設・防災インフラ
| 項目 | 数 |
|---|---|
| 避難施設 | 146箇所 |
| 消防署 | 1箇所 |
| 学校 | 7校 |
| 福祉施設 | 39施設 |
| 警察署 | 4箇所 |
最寄りの避難施設は「安芸太田町 避難場所」で検索して確認できます。日頃から自宅・職場から最寄りの避難場所への経路を確認しておきましょう。
安芸太田町の自然災害伝承碑
安芸太田町には、過去の災害を後世に伝える自然災害伝承碑が10基登録されています(国土地理院)。碑が記録する災害は、これから起こりうる災害への備えを考える上で重要な歴史資料です。
| 碑名 | 建立年 | 災害名 | 災害種別 |
|---|---|---|---|
| 嗚呼非命廾九人碑 | 1765年 | 雪崩(1745年2月18日) | その他 |
| 遭難碑 | 1963年 | 雪崩(1963年1月6日) | その他 |
| 登り谷改修記念碑 | 1978年 | 昭和47年7月豪雨(1972年7月11日) | 土砂災害 |
| 慰霊碑 | 1989年 | 昭和63年7月豪雨(1988年7月20日) | 土砂災害 |
| 大歳神社鳥居修復記念 | 1989年 | 昭和63年7月豪雨(1988年7月21日) | 土砂災害 |
| 災害之碑 | 1990年 | 昭和63年7月豪雨(1988年7月20日) | 洪水・土砂災害 |
| 災害碑 | 1991年 | 昭和63年7月豪雨(1988年7月20日) | 洪水・土砂災害 |
| 昭和63年7月災害 復旧記念碑 | 1992年 | 昭和63年7月豪雨(1988年7月20日) | 洪水・土砂災害 |
| 平成5年発生災害復旧記念碑 | 1995年 | 平成5年台風5号(1993年7月27日) | 土砂災害 |
| 災害之碑 | — | 昭和47年7月豪雨(1972年7月11日) | 土砂災害 |
伝承内容
嗚呼非命廾九人碑(1765年建立)
延享2年1月18日(1745年2月18日)、松原桃田地区が突然の大雪崩にのみ込まれ、代々たたら製鉄を行っていた豪家5戸の男女29人が圧死した。
- 所在地: 広島県山県郡安芸太田町大字松原
- 災害: 雪崩(1745年2月18日)
- 災害種別: その他
- 地図: 34.65128, 132.22199
遭難碑(1963年建立)
昭和38年(1963)1月6日、年末からの記録的豪雪の中、中ノ谷で雪崩が発生した。恐羅漢スキー場から戸河内に向かっていたスキーヤー7名が雪崩にのみ込まれ、うち2名が亡くなった。
- 所在地: 広島県山県郡安芸太田町大字那須
- 災害: 雪崩(1963年1月6日)
- 災害種別: その他
- 地図: 34.58925, 132.18318
登り谷改修記念碑(1978年建立)
昭和47年(1972)7月11日、梅雨前線による豪雨により、旧加計町は死者5名、負傷者5名、全壊35棟、半壊36棟という甚大な被害を受け、登り谷も惨害を極めた。
- 所在地: 広島県山県郡安芸太田町大字加計
- 災害: 昭和47年7月豪雨(1972年7月11日)
- 災害種別: 土砂災害
- 地図: 34.58952, 132.32084
慰霊碑(1989年建立)
昭和63年(1988)7月20日より21日にかけて活発な前線が広島県北西部を通過し、旧加計町では21日午前3時台に1時間雨量57mmが観測されるなど大雨となった。江河内谷川では過去に経験のない土石流が発生し、10名の尊い命が奪われた。
- 所在地: 広島県山県郡安芸太田町大字下殿河内
- 災害: 昭和63年7月豪雨(1988年7月20日)
- 災害種別: 土砂災害
- 地図: 34.59082, 132.28841
大歳神社鳥居修復記念(1989年建立)
昭和63年(1988)7月20日より21日にかけての集中豪雨により旧筒賀村では蛇の谷川はじめ複数地点で土石流が発生した。これにより重傷者1名、建物全壊2棟、半壊4棟、大歳神社では鳥居が半壊する甚大な被害となった。
- 所在地: 広島県山県郡安芸太田町大字中筒賀
- 災害: 昭和63年7月豪雨(1988年7月21日)
- 災害種別: 土砂災害
- 地図: 34.56605, 132.31354
災害之碑(1990年建立)
昭和63年(1988)7月20日に降り始めた雨は、翌21日にかけて豪雨となり旧加計町の至る所で土石流が発生した。堀、江河内地区では、死者10名、家屋の流失倒壊14戸、辻ノ河原地区では死者1名、家屋流失1戸の甚大な被害となった。
- 所在地: 広島県山県郡安芸太田町大字加計
- 災害: 昭和63年7月豪雨(1988年7月20日)
- 災害種別: 洪水・土砂災害
- 地図: 34.58620, 132.31914
災害碑(1991年建立)
昭和63年(1988)7月20日夜半の集中豪雨により、旧加計町では江河内谷川、峠谷川、山城川をはじめ町内各所で土石流が発生し死者11名、家屋の全壊・流失33戸の被害が発生した。なかでも江河内谷川の土石流は死者10名、住家の全壊流失19戸に及んだ。
- 所在地: 広島県山県郡安芸太田町大字下殿河内
- 災害: 昭和63年7月豪雨(1988年7月20日)
- 災害種別: 洪水・土砂災害
- 地図: 34.58829, 132.28986
昭和63年7月災害 復旧記念碑(1992年建立)
昭和63年(1988)7月20日から21日未明にかけて旧戸河内町を襲った集中豪雨は、短時間に261mmの雨量を記録し、町内各所では大規模な土石流が発生するとともに河川が氾濫し、死者3名、家屋の損壊117戸等の被害が発生した。
- 所在地: 広島県山県郡安芸太田町大字寺領
- 災害: 昭和63年7月豪雨(1988年7月20日)
- 災害種別: 洪水・土砂災害
- 地図: 34.58839, 132.24773
平成5年発生災害復旧記念碑(1995年建立)
平成5年(1993)7月27日の豪雨により、田吹川の支流において斜面崩壊が発生し、土砂・平成3年台風19号による風倒木が土石流となって田吹川を流下、上本郷地区に堆積した。これにより、家屋全壊1戸・半壊1戸・一部損壊5戸・床上床下浸水77戸・道路河川崩壊55箇所・農地流出22ヘクタールなど甚大な被害となった。
- 所在地: 広島県山県郡安芸太田町田吹
- 災害: 平成5年台風5号(1993年7月27日)
- 災害種別: 土砂災害
- 地図: 34.55345, 132.20883
災害之碑
昭和47年(1972)7月11日梅雨前線による豪雨により、午後10時に百々山(どうどうやま)の山肌が崩壊し土石流が発生、旧加計町丁川(よろがわ)地区では、死者4名、負傷者6名、全壊2戸、半壊3戸、土砂流入13戸の甚大な被害となった。
- 所在地: 広島県山県郡安芸太田町大字加計
- 災害: 昭和47年7月豪雨(1972年7月11日)
- 災害種別: 土砂災害
- 地図: 34.60935, 132.32803
出典: 国土地理院「自然災害伝承碑」(CC BY 4.0)
よくある質問
安芸太田町は洪水の危険がある?
安芸太田町の1,852メッシュのうち485メッシュ(26.2%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は20.0mです。お住まいの地域が浸水想定区域に含まれるかは、自治体のハザードマップで確認できます。
安芸太田町の土砂災害警戒区域は?
安芸太田町には214箇所の土砂災害警戒区域が指定されています。お住まいの場所が警戒区域かどうかは、広島県の土砂災害警戒区域マップで確認できます。
安芸太田町の避難場所はどこ?
安芸太田町には146箇所の避難施設があります。最寄りの避難場所は「安芸太田町 避難場所」で検索して確認できます。
まとめ:安芸太田町の防災で押さえておきたいこと
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洪水:485メッシュ(26.2%)が浸水想定区域。ハザードマップで自宅の浸水深を確認
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土砂災害:214箇所の警戒区域。大雨時は早めの避難を
防災DBでは、住所を入力するだけで地震・洪水・津波・土砂災害・高潮・液状化の6つの災害リスクを無料で一括評価できます。安芸太田町内の詳しい住所単位のリスクを確認してみてください。
データ出典: 全国地震動予測地図(防災科学技術研究所)、国土数値情報(国土交通省)、国勢調査(総務省)、土砂災害履歴(国土数値情報)。各データの詳細はデータソース一覧をご覧ください。
写真提供:(一財)消防防災科学センター「災害写真データベース」(※本記事の写真は安芸太田町で撮影されたものではありません)