石川県能美市の災害リスク
この記事では、能美市の地震・洪水・津波・土砂災害のリスクを、政府の公開データをもとにまとめています。防災DBでは、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを無料で一括評価できます。能美市内の詳しい住所単位のリスクを知りたい方は、ぜひご活用ください。
この記事でわかること
- 能美市の地震発生確率と地盤の特徴
- 洪水浸水想定区域の範囲と想定浸水深
- 津波浸水想定区域と想定される津波の高さ
- 土砂災害警戒区域の数と過去の災害記録
- 周辺の活断層の位置と想定マグニチュード
- 避難施設・防災インフラの情報
- 今日からできる災害別の具体的な備え
能美市(石川県)の人口は約47,926人(2025年推計)。標高は平均27.0mで、最低0.0mから最高209.9mの範囲です。
能美市の災害リスクについて よくある疑問
Q. 能美市は災害に強い街ですか? 弱い街ですか?
能美市の主な災害リスクは、30年以内の震度6弱以上の発生確率が5.91%、市域の72.1%が洪水浸水想定区域、0.5%が津波浸水想定区域、土砂災害警戒区域が7箇所です。「強い・弱い」は一言で判断できるものではなく、住まう場所の標高・地盤・河川からの距離によって大きく変わります。本記事では6種類のハザードを数値で個別に解説しています。
Q. 「能美市は危ない」「やばい」という声を見かけました。実際のところはどうですか?
「危ない」「やばい」「怖い」といった言葉は主観的な評価で、根拠となるデータが伴っていない場合もあります。能美市の災害リスクを客観的に把握するには、全国地震動予測地図・洪水浸水想定区域図・津波浸水想定など政府が公開している一次データを参照するのが確実です。本記事ではこれらの公開データから、ハザードごとの具体的な数値と想定される被害の目安をまとめています。
Q. 能美市に住む前、引っ越す前に確認しておくべきことは?
自宅や検討中の物件が次の区域に含まれるかを、自治体のハザードマップで確認することを推奨します。
- 洪水浸水想定区域と想定浸水深
- 津波浸水想定区域(沿岸部の場合)
- 土砂災害(特別)警戒区域
- 活断層からの距離
防災DBの住所検索では、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを一括で数値化できます。
地震リスク
能美市で今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は最大5.91%です(2024年版全国地震動予測地図)。
震度6弱は、立っていることが困難になり、固定していない家具の多くが倒れる揺れです。
表層地盤の平均S波速度(AVS30)は292.0m/sです。AVS30は地盤の硬さを示す指標で、数値が小さいほど地震の揺れが増幅されやすくなります。
能美市のAVS30は200〜300m/sの範囲で、やや軟弱な地盤を含むエリアです。地盤増幅率は1.31倍です。家具の固定や、重い物を高い場所に置かないといった基本的な地震対策を確認しておきましょう。
今日からできる地震対策
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家具の転倒防止:突っ張り棒やL字金具で固定する。特に寝室の背の高い家具は最優先
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寝室の安全確認:本棚やタンスの近くで寝ない。倒れても体に当たらない配置に変える
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枕元の備え:スリッパ(ガラス破片対策)と懐中電灯を枕元に置く
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食器棚:ガラス飛散防止フィルムを貼る。扉が開かないよう留め具を取り付ける
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感震ブレーカー:地震後の通電火災を防ぐため、分電盤に設置を検討する
洪水リスク
能美市では、1,936個の125mメッシュのうち1,395メッシュ(72.1%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は5.0mです。
| 項目 | データ |
|---|---|
| 想定最大浸水深 | 5.0m |
| 浸水想定メッシュ数 | 1,395 / 1,936 メッシュ(72.1%) |
| 最大浸水継続時間 | 336時間(約14日間) |
| 対象河川 | 八丁川、手取川、梯川、西川、鍋谷川(5河川) |
市域の半分以上が浸水想定区域にあり、想定最大浸水深は5.0mと2階建て家屋の屋根を超える水位です。自宅がこの範囲に含まれる場合、自宅内での垂直避難(2階へ上がる)では不十分な可能性があります。最寄りの高台や浸水想定区域外の避難場所を事前に確認し、大雨時には早めの水平避難を計画しておきましょう。
浸水継続時間が最大336時間(約14日間)と長期に及ぶ想定です。孤立に備えて、飲料水(1人1日3リットル)と食料を最低3日分、できれば1週間分備蓄しておくことをおすすめします。
今日からできる洪水対策
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ハザードマップの確認:自治体のハザードマップで自宅の想定浸水深を確認する。「能美市 ハザードマップ」で検索
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「川の防災情報」アプリ:国土交通省の公式アプリをスマホにインストールし、水位アラートを設定する
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避難の目安:水深が30cmを超えると車が動かなくなり、50cmを超えると大人でも歩行が困難になります。早めの避難判断を
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備蓄品の準備:飲料水・食料(14日分)、携帯トイレ、モバイルバッテリー、常備薬を2階以上に保管する
津波リスク
能美市では、1,936メッシュのうち9メッシュ(0.5%)が津波浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は1.0mです。
想定最大浸水深は1.0mです。1m未満の津波でも流速によっては歩行不能になり、巻き込まれると命に関わります。沿岸部では津波注意報にも注意し、海岸から離れましょう。
今日からできる津波対策
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避難ルートの確認:自宅・職場から最寄りの高台への徒歩ルートを実際に歩いて確認する
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「津波てんでんこ」:強い揺れを感じたら、津波警報を待たずに各自すぐ高台へ避難する。家族の集合場所は事前に決めておく
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津波避難ビルの把握:「能美市 津波避難ビル」で検索し、日常の行動範囲内にある津波避難ビルを把握しておく
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第2波・第3波への備え:津波は繰り返し押し寄せ、第1波が最大とは限りません。警報が解除されるまで高台にとどまりましょう
土砂災害リスク
能美市には7箇所の土砂災害警戒区域が指定されています(国土数値情報・土砂災害警戒区域データ)。1,936メッシュのうち13メッシュ(0.7%)がこれらの区域に含まれています。
今日からできる土砂災害対策
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警戒区域の確認:「石川県 土砂災害警戒区域マップ」で検索し、自宅が警戒区域に含まれるか確認する
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前兆現象を知る:がけ崩れの前兆は「小石がパラパラ落ちる」「がけに割れ目が見える」「がけから水が湧き出す」。1つでも気づいたらすぐに離れる
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避難のタイミング:土砂災害警戒情報が発表されたら、暗くなる前に避難する
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就寝時の備え:崖に面した部屋で寝ない。2階の崖と反対側の部屋で就寝することで、万一の場合でも生存率が上がる
活断層
能美市の周辺には以下の活断層が確認されています(地震調査研究推進本部)。
| 断層名 | 能美市からの距離 | 想定M |
|---|---|---|
| 森本・富樫断層帯 | 2.4km | M6.7 |
| 福井平野東縁断層帯主部 | 14.8km | M7.0 |
| 邑知潟断層帯 | 28.0km | M7.0 |
最寄りの活断層(森本・富樫断層帯)との距離が2.4kmと非常に近く、この断層が活動した場合は直下型地震となる可能性があります。直下型地震は緊急地震速報が間に合わないことがあるため、事前の備え(家具固定、耐震補強)が特に重要です。
地域の特徴
気候
| 項目 | データ |
|---|---|
| 年間降水量 | 2,345mm |
| 1月平均気温 | 3.2℃ |
| 8月平均気温 | 26.4℃ |
| 最深積雪 | 39cm |
| 豪雪地帯区分 | 豪雪地帯 |
年間降水量が2,345mmと全国平均(約1,700mm)を大きく上回る多雨地域です。集中豪雨による浸水や土砂災害のリスクが高まりやすく、梅雨・台風シーズンには河川水位や気象情報をこまめに確認しましょう。
能美市は豪雪地帯に指定されています。冬季は積雪による交通障害や建物への荷重に注意が必要です。除雪用具の準備や、屋根の雪下ろしの安全対策を確認しておきましょう。
土地利用
建物用地が37.1%、森林が15.8%、農地が41.9%を占めています。
人口集中地区(DID)
人口集中地区の人口は8,733人、人口密度は3,001人/km²です。
避難施設・防災インフラ
| 項目 | 数 |
|---|---|
| 避難施設 | 94箇所 |
| 消防署 | 4箇所 |
| 学校 | 14校 |
| 福祉施設 | 153施設 |
| 警察署 | 6箇所 |
最寄りの避難施設は「能美市 避難場所」で検索して確認できます。日頃から自宅・職場から最寄りの避難場所への経路を確認しておきましょう。
能美市の自然災害伝承碑
能美市には、過去の災害を後世に伝える自然災害伝承碑が9基登録されています(国土地理院)。碑が記録する災害は、これから起こりうる災害への備えを考える上で重要な歴史資料です。
| 碑名 | 建立年 | 災害名 | 災害種別 |
|---|---|---|---|
| 水害紀念碑 | 1899年 | 洪水(1896年8月3日) | 洪水 |
| 水害復興記念塔 | 1937年 | 昭和9年手取川大洪水(1934年7月11~12日) | 洪水 |
| 災害耕地復興記念碑 | 1968年 | 昭和9年手取川大洪水(1934年7月11~12日) | 洪水 |
| 水害記念碑(転禍為福) | 1993年 | 昭和9年手取川大洪水(1934年7月11~12日) | 洪水 |
| 水害記念 | 1994年 | 昭和9年手取川大洪水(1934年7月11~12日) | 洪水 |
| 昭和九年流石の碑 | 2001年 | 昭和9年手取川大洪水(1934年7月11~12日) | 洪水 |
| 治水祈願碑 | — | 昭和9年手取川大洪水(1934年7月11~12日) | 洪水 |
| 水害記念石 | — | 洪水(1896年8月2日、3日) | 洪水 |
| 水害記念碑 | — | 昭和9年手取川大洪水(1934年7月11~12日) | 洪水 |
伝承内容
水害紀念碑(1899年建立)
明治29年(1896)8月3日午前、前日からの大雨により手取川堤防がことごとく決壊した。山田地区では家屋の流失2戸、半壊1戸、納屋全壊3棟、浸水全戸、田畑の大部分が流された。しかし、地普請(ぢぶしん)といわれる竹林で覆われた堤防が濁流の障壁となり、家屋全没は免れた。「河川に接し、水害を避けるは難し」の教訓を伝えている。
- 所在地: 石川県能美市山田町
- 災害: 洪水(1896年8月3日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 36.45847, 136.55460
水害復興記念塔(1937年建立)
昭和9年(1934)7月11日から12日にかけて発生した手取川大洪水は、久常村(現能美市)の3分の2の耕地が石礫の荒野と化し、巨額の経済的資源を奪われた。住民は皇室、政府、全国からの温情を受け、3年の歳月をかけて耕地の復興を完成させ、水害の克服を記念してこの塔を建てた。
- 所在地: 石川県能美市徳久町
- 災害: 昭和9年手取川大洪水(1934年7月11~12日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 36.45002, 136.52461
災害耕地復興記念碑(1968年建立)
昭和9年(1934)7月11日から12日にかけて手取川が氾濫し濁流が押し寄せ、人命を奪い家屋を流失させ、吉原地区の耕地は一大荒野と化した。住民は皇室、政府、全国からの温情を受けて復興に励み、4年の歳月をかけて耕地復興を成し遂げ、神馬を奉納しこの碑を建てた。
- 所在地: 石川県能美市吉原町(熊田神社)
- 災害: 昭和9年手取川大洪水(1934年7月11~12日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 36.46330, 136.47343
水害記念碑(転禍為福)(1993年建立)
昭和9年(1934)の手取川大洪水では、7月11日高島堤、12日梅ノ木堤が決壊し、新保地区は孤立・全戸浸水・耕地流失の被害を受けた。住民は流されてきた岩に「禍を転じて福と為す」と刻み、その後、先人の遺業を伝えるためこの碑を再建した。
- 所在地: 石川県能美市新保町(八幡神社)
- 災害: 昭和9年手取川大洪水(1934年7月11~12日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 36.45358, 136.51658
水害記念(1994年建立)
昭和9年(1934)7月10日から降り続いた雨は手取川上流域で460mmに達し、11日未明に鉄砲水が下流域を襲った。旧粟生村では堤が決壊して家屋11棟が流失、全戸が浸水、田畑は石原となった。翌12日には宮竹用水へも濁流が流れ込み、村は孤立した。白山一帯の山々では残雪が多く、梅雨明けの豪雨で融雪を早めたことが被害を拡大させ、明治29年(1896)を上回る規模となった。
- 所在地: 石川県能美市粟生町
- 災害: 昭和9年手取川大洪水(1934年7月11~12日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 36.46061, 136.50930
昭和九年流石の碑(2001年建立)
昭和9年(1934)の手取川洪水で上清水地区は完全に孤立し、1週間後に徳久地区との間に渡し舟が使われ、ようやく往来ができるようになった。このときに流れ着いた石に添えて、洪水の悲惨さを後世に伝えるためこの碑を建立した。
- 所在地: 石川県能美市上清水町(八幡神社)
- 災害: 昭和9年手取川大洪水(1934年7月11~12日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 36.45569, 136.52844
治水祈願碑
昭和9年(1934)の手取川洪水で破られた高島堤からの流れで下清水地区一帯が浸水、さらに梅ノ木一番堤、梅ノ木二番堤が決壊して、下清水地区の耕地は全て荒野に変わってしまった。このような水害が再び起こらないようにとの願いを込めてこの碑を建立した。
- 所在地: 石川県能美市下清水町(下清水神社)
- 災害: 昭和9年手取川大洪水(1934年7月11~12日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 36.45484, 136.52113
水害記念石
明治29年(1896)8月2日、3日の洪水は「泥七分に水三分」というもので、稲田は一面に大小の砂礫の河原となり、道路は泥の山、家屋は押しつぶされた。この時に流れついた3個の大石を記念石として神社境内に安置した。
- 所在地: 石川県能美市出口町(八幡神社)
- 災害: 洪水(1896年8月2日、3日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 36.45447, 136.54328
水害記念碑
昭和9年(1934)の手取川大洪水では、孤立・家屋の浸水・耕地流失の被害を受け荒野と化した。その時に流れ着いた石に「水害記念・昭和九年」と刻み、現在は神社境内に設置してある。
- 所在地: 石川県能美市徳久町(山上郷八幡神社)
- 災害: 昭和9年手取川大洪水(1934年7月11~12日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 36.45087, 136.52731
出典: 国土地理院「自然災害伝承碑」(CC BY 4.0)
よくある質問
能美市で大地震が起きる確率は?
今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は、能美市内の最大値で5.91%です(2024年版全国地震動予測地図、防災科学技術研究所)。
能美市は洪水の危険がある?
能美市の1,936メッシュのうち1,395メッシュ(72.1%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は5.0mです。お住まいの地域が浸水想定区域に含まれるかは、自治体のハザードマップで確認できます。
能美市に津波は来る?
能美市の9メッシュ(0.5%)が津波浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は1.0mです。沿岸部にお住まいの方は、最寄りの高台や津波避難ビルを事前に確認しておきましょう。
能美市の土砂災害警戒区域は?
能美市には7箇所の土砂災害警戒区域が指定されています。お住まいの場所が警戒区域かどうかは、石川県の土砂災害警戒区域マップで確認できます。
能美市の避難場所はどこ?
能美市には94箇所の避難施設があります。最寄りの避難場所は「能美市 避難場所」で検索して確認できます。
まとめ:能美市の防災で押さえておきたいこと
-
洪水:1,395メッシュ(72.1%)が浸水想定区域。ハザードマップで自宅の浸水深を確認
-
津波:想定最大1.0m。沿岸部では高台への避難経路を複数確認
防災DBでは、住所を入力するだけで地震・洪水・津波・土砂災害・高潮・液状化の6つの災害リスクを無料で一括評価できます。能美市内の詳しい住所単位のリスクを確認してみてください。
データ出典: 全国地震動予測地図(防災科学技術研究所)、国土数値情報(国土交通省)、国勢調査(総務省)、土砂災害履歴(国土数値情報)。各データの詳細はデータソース一覧をご覧ください。