埼玉県川越市の災害リスク
この記事では、川越市の地震・洪水・津波・土砂災害のリスクを、政府の公開データをもとにまとめています。防災DBでは、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを無料で一括評価できます。川越市内の詳しい住所単位のリスクを知りたい方は、ぜひご活用ください。
この記事でわかること
- 川越市の地震発生確率と地盤の特徴
- 洪水浸水想定区域の範囲と想定浸水深
- 土砂災害警戒区域の数と過去の災害記録
- 周辺の活断層の位置と想定マグニチュード
- 避難施設・防災インフラの情報
- 今日からできる災害別の具体的な備え
川越市(埼玉県)の人口は約355,370人(2025年推計)。標高は平均19.9mで、最低5.0mから最高51.6mの範囲です。
川越市の災害リスクについて よくある疑問
Q. 川越市は災害に強い街ですか? 弱い街ですか?
川越市の主な災害リスクは、30年以内の震度6弱以上の発生確率が36.49%、市域の56.6%が洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域が55箇所です。「強い・弱い」は一言で判断できるものではなく、住まう場所の標高・地盤・河川からの距離によって大きく変わります。本記事では6種類のハザードを数値で個別に解説しています。
Q. 「川越市は危ない」「やばい」という声を見かけました。実際のところはどうですか?
「危ない」「やばい」「怖い」といった言葉は主観的な評価で、根拠となるデータが伴っていない場合もあります。川越市の災害リスクを客観的に把握するには、全国地震動予測地図・洪水浸水想定区域図・津波浸水想定など政府が公開している一次データを参照するのが確実です。本記事ではこれらの公開データから、ハザードごとの具体的な数値と想定される被害の目安をまとめています。
Q. 川越市に住む前、引っ越す前に確認しておくべきことは?
自宅や検討中の物件が次の区域に含まれるかを、自治体のハザードマップで確認することを推奨します。
- 洪水浸水想定区域と想定浸水深
- 津波浸水想定区域(沿岸部の場合)
- 土砂災害(特別)警戒区域
- 活断層からの距離
防災DBの住所検索では、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを一括で数値化できます。
地震リスク

川越市で今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は最大36.49%です(2024年版全国地震動予測地図)。
震度6弱は、立っていることが困難になり、固定していない家具の多くが倒れる揺れです。
表層地盤の平均S波速度(AVS30)は295.0m/sです。AVS30は地盤の硬さを示す指標で、数値が小さいほど地震の揺れが増幅されやすくなります。
川越市のAVS30は200〜300m/sの範囲で、やや軟弱な地盤を含むエリアです。地盤増幅率は1.3倍です。家具の固定や、重い物を高い場所に置かないといった基本的な地震対策を確認しておきましょう。
30年確率が26%以上と非常に高い値です。これは「30年間に震度6弱以上の揺れを経験する可能性が約4分の1以上」という意味です。耐震診断をまだ受けていない場合は、自治体の耐震診断補助制度の利用を検討してください。
今日からできる地震対策
-
家具の転倒防止:突っ張り棒やL字金具で固定する。特に寝室の背の高い家具は最優先
-
寝室の安全確認:本棚やタンスの近くで寝ない。倒れても体に当たらない配置に変える
-
枕元の備え:スリッパ(ガラス破片対策)と懐中電灯を枕元に置く
-
食器棚:ガラス飛散防止フィルムを貼る。扉が開かないよう留め具を取り付ける
-
感震ブレーカー:地震後の通電火災を防ぐため、分電盤に設置を検討する
洪水リスク

川越市では、5,288個の125mメッシュのうち2,993メッシュ(56.6%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は5.0mです。
| 項目 | データ |
|---|---|
| 想定最大浸水深 | 5.0m |
| 浸水想定メッシュ数 | 2,993 / 5,288 メッシュ(56.6%) |
| 最大浸水継続時間 | 168時間(約7日間) |
| 対象河川 | 入間川、入間川流域、小畔川、荒川、越辺川、高麗川(6河川) |
市域の半分以上が浸水想定区域にあり、想定最大浸水深は5.0mと2階建て家屋の屋根を超える水位です。自宅がこの範囲に含まれる場合、自宅内での垂直避難(2階へ上がる)では不十分な可能性があります。最寄りの高台や浸水想定区域外の避難場所を事前に確認し、大雨時には早めの水平避難を計画しておきましょう。
浸水継続時間が最大168時間(約7日間)と長期に及ぶ想定です。孤立に備えて、飲料水(1人1日3リットル)と食料を最低3日分、できれば1週間分備蓄しておくことをおすすめします。
今日からできる洪水対策
-
ハザードマップの確認:自治体のハザードマップで自宅の想定浸水深を確認する。「川越市 ハザードマップ」で検索
-
「川の防災情報」アプリ:国土交通省の公式アプリをスマホにインストールし、水位アラートを設定する
-
避難の目安:水深が30cmを超えると車が動かなくなり、50cmを超えると大人でも歩行が困難になります。早めの避難判断を
-
備蓄品の準備:飲料水・食料(7日分)、携帯トイレ、モバイルバッテリー、常備薬を2階以上に保管する
津波リスク

川越市には津波浸水想定区域のデータがありません。
土砂災害リスク

川越市には55箇所の土砂災害警戒区域が指定されています(国土数値情報・土砂災害警戒区域データ)。5,288メッシュのうち0メッシュ(0%)がこれらの区域に含まれています。
今日からできる土砂災害対策
-
警戒区域の確認:「埼玉県 土砂災害警戒区域マップ」で検索し、自宅が警戒区域に含まれるか確認する
-
前兆現象を知る:がけ崩れの前兆は「小石がパラパラ落ちる」「がけに割れ目が見える」「がけから水が湧き出す」。1つでも気づいたらすぐに離れる
-
避難のタイミング:土砂災害警戒情報が発表されたら、暗くなる前に避難する
-
就寝時の備え:崖に面した部屋で寝ない。2階の崖と反対側の部屋で就寝することで、万一の場合でも生存率が上がる
活断層
川越市の周辺には以下の活断層が確認されています(地震調査研究推進本部)。
| 断層名 | 川越市からの距離 | 想定M |
|---|---|---|
| 深谷断層・綾瀬川断層(全体が同時に活動) | 5.7km | M7.5 |
| 深谷断層・綾瀬川断層(鴻巣-伊奈区間と伊奈-川口区間が同時に活動) | 5.7km | M7.0 |
| 綾瀬川断層伊奈-川口区間 | 5.7km | M6.5 |
最寄りの活断層(深谷断層・綾瀬川断層(全体が同時に活動))から5.7kmの位置にあります。この断層が活動した場合、川越市でも強い揺れが想定されます。
地域の特徴
気候
| 項目 | データ |
|---|---|
| 年間降水量 | 1,351mm |
| 1月平均気温 | 3.5℃ |
| 8月平均気温 | 26.9℃ |
| 最深積雪 | 4cm |
土地利用
建物用地が55.3%、森林が3.4%、農地が35.0%を占めています。
人口集中地区(DID)
人口集中地区の人口は287,009人、人口密度は7,975人/km²です。
避難施設・防災インフラ
| 項目 | 数 |
|---|---|
| 避難施設 | 102箇所 |
| 消防署 | 8箇所 |
| 学校 | 127校 |
| 福祉施設 | 954施設 |
| 警察署 | 16箇所 |
最寄りの避難施設は「川越市 避難場所」で検索して確認できます。日頃から自宅・職場から最寄りの避難場所への経路を確認しておきましょう。
川越市の自然災害伝承碑
川越市には、過去の災害を後世に伝える自然災害伝承碑が2基登録されています(国土地理院)。碑が記録する災害は、これから起こりうる災害への備えを考える上で重要な歴史資料です。
| 碑名 | 建立年 | 災害名 | 災害種別 |
|---|---|---|---|
| 寛保の洪水記録灯籠 | 1763年 | 寛保2年の大洪水(1742年8月) | 洪水 |
| 寛保二年大洪水・水位記念碑 | 1999年 | 寛保2年の大洪水(1742年8月) | 洪水 |
伝承内容
寛保の洪水記録灯籠(1763年建立)
寛保2年7月27日(1742年8月27日)から降り始めた雨は、8月1日(1742年8月30日)に豪雨となり、荒川の水位は堤の上まで達し、各所で決壊した。旧久下戸村では、隣の旧古谷本郷村で堤防が決壊したため多くの家が軒まで浸水し、氷川神社も約60cm浸水した。このような甚大な水害であったが、近隣の村々では田に落ちて溺死したもの以外に死人はなかった。
- 所在地: 埼玉県川越市久下戸(氷川神社)
- 災害: 寛保2年の大洪水(1742年8月)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 35.89056, 139.54459
寛保二年大洪水・水位記念碑(1999年建立)
寛保2年7月27日(1742年8月27日)から降り始めた雨は、8月1日(1742年8月30日)には豪雨となった。増水した荒川の水位は堤の上まで達し、各所で決壊を引き起した。洪水当時の水位は標高9.5mまで上昇し、この水位を後世に伝えるために新たな水位標が建立された。川越藩領での被害は破堤96か所、流失家屋79戸、浸水で潰れた家274戸、死者24人の記録がある。
- 所在地: 埼玉県川越市久下戸(氷川神社)
- 災害: 寛保2年の大洪水(1742年8月)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 35.89060, 139.54430
出典: 国土地理院「自然災害伝承碑」(CC BY 4.0)
よくある質問
川越市で大地震が起きる確率は?
今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は、川越市内の最大値で36.49%です(2024年版全国地震動予測地図、防災科学技術研究所)。
川越市は洪水の危険がある?
川越市の5,288メッシュのうち2,993メッシュ(56.6%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は5.0mです。お住まいの地域が浸水想定区域に含まれるかは、自治体のハザードマップで確認できます。
川越市の土砂災害警戒区域は?
川越市には55箇所の土砂災害警戒区域が指定されています。お住まいの場所が警戒区域かどうかは、埼玉県の土砂災害警戒区域マップで確認できます。
川越市の避難場所はどこ?
川越市には102箇所の避難施設があります。最寄りの避難場所は「川越市 避難場所」で検索して確認できます。
まとめ:川越市の防災で押さえておきたいこと
-
地震:30年以内に震度6弱以上の確率が36.49%。家具の固定と耐震性の確認を
-
洪水:2,993メッシュ(56.6%)が浸水想定区域。ハザードマップで自宅の浸水深を確認
-
土砂災害:55箇所の警戒区域。大雨時は早めの避難を
防災DBでは、住所を入力するだけで地震・洪水・津波・土砂災害・高潮・液状化の6つの災害リスクを無料で一括評価できます。川越市内の詳しい住所単位のリスクを確認してみてください。
データ出典: 全国地震動予測地図(防災科学技術研究所)、国土数値情報(国土交通省)、国勢調査(総務省)、土砂災害履歴(国土数値情報)。各データの詳細はデータソース一覧をご覧ください。
写真提供:(一財)消防防災科学センター「災害写真データベース」(※本記事の写真は川越市で撮影されたものではありません)