北茨城市では、洪水・土砂災害は東西の地図、津波は南北の地図、内水は磯原駅周辺の図を確認します。市の防災ハザードマップ案内に、Web版と2026年の防災ハンドブック、災害別の画像がまとめられています。自宅の位置を探したら、避難先までの経路も別の災害図に切り替えて見てください。

最初に選ぶ地図と、掲載年月の注意点

公式Web版をスマートフォンやタブレットで利用するときは、縦向きにし、自動回転をオフにすることを市が勧めています。操作しにくい場合は、同じ案内ページから画像やPDFを開く方法もあります。

確認すること 公式資料の選び方 合わせて読む箇所
川の氾濫と土砂災害 洪水・土砂災害の東図・西図 河川別の雨量条件、水深、家屋倒壊等、土砂区域
海岸・河川沿いの津波 津波の北図・南図 地盤からの浸水深、避難方向、施設の標高、影響開始時間
下水道などの排水が追いつかない浸水 内水の地図面PDF・情報面PDF、ハンドブックの内水図 磯原駅周辺の表示範囲、1時間153mmの条件、避難時の注意

市の案内には、洪水・土砂図と内水図を「令和7年3月」、津波図を「平成25年3月」とする見出しがあります。一方、現在リンクされている洪水・土砂の東西画像には「令和8年3月」の注記があります。掲載見出しと図中の年月は一致していません。 案内ページの公開年だけで、すべての想定や施設情報が同時に更新されたとは判断しないでください。手元の保存版と見比べるときは、資料名・図中の年月・想定条件を残しておくと確認しやすくなります。

洪水図は川と雨量の時間を一緒に読む

洪水・土砂図は、大北川・花園川などの想定最大規模の洪水と、土砂災害警戒区域・特別警戒区域を示しています。まず自宅の近くの川を確認し、図の「洪水浸水想定基準」を読んでください。代表的な条件は次の通りです。

図の対象・資料 想定雨量 読み違えやすい点
大北川・花園川の洪水 48時間総雨量805mm、ピーク時1時間109mm 805mmは48時間の合計
根古屋川・木皿川の洪水 48時間総雨量805mm、ピーク時1時間178mm 同じ合計でもピークの条件が違う
塩田川・大沢川の洪水 24時間総雨量690mm、ピーク時1時間163mm 上の48時間の条件とは集計時間が違う
内水図 1時間あたり153mm 河川洪水の総雨量とは別の計算条件

805mmと690mmの大小だけで地域の危険度を順位づけることはできません。これらは地図を作るための条件で、雨量がその数値になるまで避難を待つ基準でもありません。ほかの河川の条件も東西図に載っているため、該当する川の欄を確認します。

洪水の水深は、0.5m未満、0.5〜3.0m未満、3.0〜5.0m未満などの区分です。水深の色に加え、「家屋倒壊等氾濫想定区域」の氾濫流・河岸侵食も見ます。住宅内で待機する判断を水深だけで済ませず、建物や地盤の条件、経路、土砂区域を合わせて確認してください。土砂の凡例では土石流と急傾斜地の崩壊の警戒・特別警戒区域、地すべりを区別しています。個別の敷地が境界付近にある場合は、市や区域を公表する行政の情報で確認します。

内水図には表示範囲と凡例の違いがある

市の内水ハザードマップ案内では、1時間153mmの雨が市内に降る条件で浸水範囲・深さを想定したと説明しています。雨の降り方によって、表示した範囲より広く、深く浸水する場合があるとの注意もあります。

ハンドブックの内水図は「磯原駅西・駅東地区」と題されています。図にない市内の地点を、内水の危険がない場所とは扱えません。自宅が図の表示範囲に含まれるかを先に確かめ、範囲外や判断できない地点は水道施設課へ問い合わせてください。

2025年3月の地図面PDFとハンドブックの図では、最も浅い区分の表記も違います。PDFは「0.1m以上〜0.3m未満」、ハンドブックは「0.3m未満」です。手元の図の凡例で読む必要があり、この表記差だけで想定範囲や計算結果が更新されたとは判断できません。また、地図面PDFの橙色の丸は令和5年台風第13号による浸水被害の記号です。想定水深の塗り分けと、過去の被害の印を分けて読みます。

内水は下水道などの排水能力を上回る雨や、川の水位上昇で排水できなくなることによる浸水です。堤防越流・決壊などによる洪水とは異なります。同じ住所について、洪水図と土砂図も確認してください。情報面PDFには、経路がすでに浸水するなど危険が迫る場合は無理な移動を避け、身の安全を確保する考え方が載っています。特定の階にいれば必ず安全と決めず、建物とほかの災害の条件も考える必要があります。

津波の浸水深と「T.P.」の高さを混同しない

津波図の説明では、茨城県が平成24年8月に策定した最大クラスの津波(L2津波)の想定を使用しています。地盤からの浸水深は0.3m未満、0.3〜1.0m未満、1.0〜2.0m未満、2.0〜5.0m未満などで、洪水の区分とは異なります。同じ色に見えても、別の図の数字へ置き換えないでください。

一方、海岸ごとの枠にある「最大遡上高」はT.P.(東京湾平均海面)を基準にした高さです。例えば地域海岸1の「T.P.+15.7m」を、その地点の住宅で地面から15.7m浸水すると読むことはできません。住宅の周辺は浸水深の色、候補の避難場所は標高や災害別の用途をそれぞれ見ます。

図中の25分・26分は地域海岸ごとの「影響開始時間」です。移動に使える保証された残り時間ではありません。ハンドブックは、海岸や河川敷で強い地震や1分間以上の長い揺れを感じたら、身の安全を確認してすぐ避難するよう案内しています。海や川から離れ、できるだけ山側や高い場所へ移動する経路を平時に考え、津波警報・注意報が解除されるまで海岸や河川敷へ近づかないようにします。

避難先は施設名だけで選ばない

洪水・土砂図や津波図では、指定緊急避難場所、指定避難所、両方を兼ねる施設を別の記号で示しています。候補の建物がどの災害に対応するか、利用する階や場所に注記があるかを確認します。

例えば、ハンドブックの内水図と津波南図にある市立図書館には、津波・洪水・高潮・内水時は屋上を利用する注記があります。「図書館が載っているから館内のどこでも同じ」とは読めません。これは図の注記の説明であり、今の開設や屋上への立入りが可能だと確認した情報ではありません。施設変更や運用が不明な場合は市へ確認します。

平時の見直しでは、自宅と勤務先、候補の避難先、そこへ向かう経路を各図で確認し、家族と連絡方法を決めておきます。災害時の避難情報は市公式サイト、防災行政無線、防災メールなどで確認してください。浸水想定の色がない場所の読み方はハザードマップで色がない場所の注意点で、地域全体の情報は北茨城市の災害リスクで確認できます。