兵庫県姫路市の災害リスク
この記事では、姫路市の地震・洪水・津波・土砂災害のリスクを、政府の公開データをもとにまとめています。防災DBでは、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを無料で一括評価できます。姫路市内の詳しい住所単位のリスクを知りたい方は、ぜひご活用ください。
この記事でわかること
- 姫路市の地震発生確率と地盤の特徴
- 洪水浸水想定区域の範囲と想定浸水深
- 土砂災害警戒区域の数と過去の災害記録
- 周辺の活断層の位置と想定マグニチュード
- 避難施設・防災インフラの情報
- 今日からできる災害別の具体的な備え
姫路市(兵庫県)の人口は約519,967人(2025年推計)。標高は平均47.9mで、最低0.0mから最高576.7mの範囲です。
姫路市の災害リスクについて よくある疑問
Q. 姫路市は災害に強い街ですか? 弱い街ですか?
姫路市の主な災害リスクは、30年以内の震度6弱以上の発生確率が17.4%、市域の65.7%が洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域が116箇所です。「強い・弱い」は一言で判断できるものではなく、住まう場所の標高・地盤・河川からの距離によって大きく変わります。本記事では6種類のハザードを数値で個別に解説しています。
Q. 「姫路市は危ない」「やばい」という声を見かけました。実際のところはどうですか?
「危ない」「やばい」「怖い」といった言葉は主観的な評価で、根拠となるデータが伴っていない場合もあります。姫路市の災害リスクを客観的に把握するには、全国地震動予測地図・洪水浸水想定区域図・津波浸水想定など政府が公開している一次データを参照するのが確実です。本記事ではこれらの公開データから、ハザードごとの具体的な数値と想定される被害の目安をまとめています。
Q. 姫路市に住む前、引っ越す前に確認しておくべきことは?
自宅や検討中の物件が次の区域に含まれるかを、自治体のハザードマップで確認することを推奨します。
- 洪水浸水想定区域と想定浸水深
- 津波浸水想定区域(沿岸部の場合)
- 土砂災害(特別)警戒区域
- 活断層からの距離
防災DBの住所検索では、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを一括で数値化できます。
地震リスク
姫路市で今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は最大17.4%です(2024年版全国地震動予測地図)。
震度6弱は、立っていることが困難になり、固定していない家具の多くが倒れる揺れです。
表層地盤の平均S波速度(AVS30)は389.0m/sです。AVS30は地盤の硬さを示す指標で、数値が小さいほど地震の揺れが増幅されやすくなります。
姫路市のAVS30は300m/s以上で、比較的硬質な地盤のエリアです。地盤増幅率は1.12倍と比較的低く抑えられていますが、地震確率自体が高い場合は対策が必要です。
30年確率が6%以上であり、一定の警戒が必要な水準です。自宅の耐震性能を把握し、非常用持ち出し袋の準備を確認しておきましょう。
今日からできる地震対策
-
家具の転倒防止:突っ張り棒やL字金具で固定する。特に寝室の背の高い家具は最優先
-
寝室の安全確認:本棚やタンスの近くで寝ない。倒れても体に当たらない配置に変える
-
枕元の備え:スリッパ(ガラス破片対策)と懐中電灯を枕元に置く
-
食器棚:ガラス飛散防止フィルムを貼る。扉が開かないよう留め具を取り付ける
-
感震ブレーカー:地震後の通電火災を防ぐため、分電盤に設置を検討する
洪水リスク
姫路市では、12,572個の125mメッシュのうち8,259メッシュ(65.7%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は20.0mです。
| 項目 | データ |
|---|---|
| 想定最大浸水深 | 20.0m |
| 浸水想定メッシュ数 | 8,259 / 12,572 メッシュ(65.7%) |
| 最大浸水継続時間 | 168時間(約7日間) |
| 対象河川 | 中川、兵庫県、揖保川、林田川(4河川) |
市域の半分以上が浸水想定区域にあり、想定最大浸水深は20.0mと2階建て家屋の屋根を超える水位です。自宅がこの範囲に含まれる場合、自宅内での垂直避難(2階へ上がる)では不十分な可能性があります。最寄りの高台や浸水想定区域外の避難場所を事前に確認し、大雨時には早めの水平避難を計画しておきましょう。
浸水継続時間が最大168時間(約7日間)と長期に及ぶ想定です。孤立に備えて、飲料水(1人1日3リットル)と食料を最低3日分、できれば1週間分備蓄しておくことをおすすめします。
今日からできる洪水対策
-
ハザードマップの確認:自治体のハザードマップで自宅の想定浸水深を確認する。「姫路市 ハザードマップ」で検索
-
「川の防災情報」アプリ:国土交通省の公式アプリをスマホにインストールし、水位アラートを設定する
-
避難の目安:水深が30cmを超えると車が動かなくなり、50cmを超えると大人でも歩行が困難になります。早めの避難判断を
-
備蓄品の準備:飲料水・食料(7日分)、携帯トイレ、モバイルバッテリー、常備薬を2階以上に保管する
津波リスク
姫路市には津波浸水想定区域のデータがありません。
高潮リスク
姫路市では、12,572メッシュのうち2,765メッシュ(22.0%)が高潮浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は5.0mです。
沿岸部の一部に高潮の影響が想定されています。台風接近時に高潮警報が発表された場合は、沿岸部や河口付近の低地から離れましょう。
土砂災害リスク
姫路市には116箇所の土砂災害警戒区域が指定されています(国土数値情報・土砂災害警戒区域データ)。12,572メッシュのうち238メッシュ(1.9%)がこれらの区域に含まれています。
過去の記録では、姫路市で1件の土砂災害が発生しています(国土数値情報・土砂災害履歴データ: がけ崩れ1件、土石流0件、地すべり0件)。
今日からできる土砂災害対策
-
警戒区域の確認:「兵庫県 土砂災害警戒区域マップ」で検索し、自宅が警戒区域に含まれるか確認する
-
前兆現象を知る:がけ崩れの前兆は「小石がパラパラ落ちる」「がけに割れ目が見える」「がけから水が湧き出す」。1つでも気づいたらすぐに離れる
-
避難のタイミング:土砂災害警戒情報が発表されたら、暗くなる前に避難する
-
就寝時の備え:崖に面した部屋で寝ない。2階の崖と反対側の部屋で就寝することで、万一の場合でも生存率が上がる
活断層
姫路市の周辺には以下の活断層が確認されています(地震調査研究推進本部)。
| 断層名 | 姫路市からの距離 | 想定M |
|---|---|---|
| 山崎断層帯(主部北西部区間と主部南東部区間が同時に活動) | 0.4km | M7.3 |
| 山崎断層帯(主部北西部区間) | 0.4km | M7.1 |
| 草谷断層 | 20.1km | M6.3 |
最寄りの活断層(山崎断層帯(主部北西部区間と主部南東部区間が同時に活動))との距離が0.4kmと非常に近く、この断層が活動した場合は直下型地震となる可能性があります。直下型地震は緊急地震速報が間に合わないことがあるため、事前の備え(家具固定、耐震補強)が特に重要です。
地域の特徴
気候
| 項目 | データ |
|---|---|
| 年間降水量 | 1,301mm |
| 1月平均気温 | 4.1℃ |
| 8月平均気温 | 27.3℃ |
土地利用
建物用地が42.2%、森林が32.4%、農地が18.4%を占めています。
人口集中地区(DID)
人口集中地区の人口は392,599人、人口密度は4,084人/km²です。
避難施設・防災インフラ
| 項目 | 数 |
|---|---|
| 避難施設 | 317箇所 |
| 消防署 | 19箇所 |
| 学校 | 271校 |
| 福祉施設 | 1676施設 |
| 警察署 | 67箇所 |
最寄りの避難施設は「姫路市 避難場所」で検索して確認できます。日頃から自宅・職場から最寄りの避難場所への経路を確認しておきましょう。
姫路市の自然災害伝承碑
姫路市には、過去の災害を後世に伝える自然災害伝承碑が7基登録されています(国土地理院)。碑が記録する災害は、これから起こりうる災害への備えを考える上で重要な歴史資料です。
| 碑名 | 建立年 | 災害名 | 災害種別 |
|---|---|---|---|
| 為溺死菩提 | 1755年 | 洪水(1749年8月15日) | 洪水 |
| 為流死菩提供養所 | 1773年 | 洪水(1749年8月15日) | 洪水 |
| 伊勢地区内河川改修圃場整備事業竣工記念碑 | 1981年 | 昭和49年台風8号(1974年7月7日) | 洪水 |
| 一九七六年(昭和五一年)九月十日の大洪水記録の碑 | 1996年 | 昭和51年台風17号(1976年9月10日) | 洪水 |
| 一八八二年(明治一五年)八月 五日の大洪水記録の碑 | 1996年 | 洪水(1882年8月5日) | 洪水 |
| 流死諸霊 | — | 洪水(1749年8月15日) | 洪水 |
| 昭和の水害の碑 | — | 洪水(1938年7月)洪水・土砂災害(1949年9月) | 洪水・土砂災害 |
伝承内容
為溺死菩提(1755年建立)
寛延2年7月3日(1749年8月15日)の大雨により、船場川の取水口である保城の大樋が決壊し、姫路城下、特に船場川筋は大洪水に襲われた。被害は船場地区を中心に、家屋の流失161戸、溺死者及び行方不明者は408名にのぼった。
- 所在地: 兵庫県姫路市四郷町山脇
- 災害: 洪水(1749年8月15日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 34.82251, 134.72030
為流死菩提供養所(1773年建立)
船場川はたびたび大水をだした。とくに寛延2年7月3日(1749年8月15日)は姫路城下をはじめ流域は大洪水となった。特に船場地区に集中して大きな被害となり、船場での死者は322名にもなった。
- 所在地: 兵庫県姫路市材木町(見星寺)
- 災害: 洪水(1749年8月15日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 34.83785, 134.68593
伊勢地区内河川改修圃場整備事業竣工記念碑(1981年建立)
昭和49年(1974)7月7日、台風8号による集中豪雨によって、大津茂川水系では床上浸水271棟、床下浸水2,030棟、田畑250ヘクタールが浸水するなどの大被害を受けた。
- 所在地: 兵庫県姫路市林田町下伊勢
- 災害: 昭和49年台風8号(1974年7月7日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 34.89113, 134.60325
一九七六年(昭和五一年)九月十日の大洪水記録の碑(1996年建立)
昭和51年(1976)9月10日、台風17号による大洪水によって、平松地区は床上浸水400戸、床下浸水402戸が大被害を受けた。碑には、洪水の水位が刻まれている。
- 所在地: 兵庫県姫路市大津区平松
- 災害: 昭和51年台風17号(1976年9月10日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 34.79108, 134.60023
一八八二年(明治一五年)八月 五日の大洪水記録の碑(1996年建立)
明治15年(1882)8月5日、雨台風による大洪水によって、旧平松村では大津茂川決壊や民家の倒壊、旧吉美村では大津茂川、西汐入川、沖防波堤が決壊などの大被害を受けた。碑には、洪水の水位が刻まれている。
- 所在地: 兵庫県姫路市大津区平松
- 災害: 洪水(1882年8月5日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 34.78959, 134.59843
流死諸霊
寛延2年7月3日(1749年8月15日)の大雨により、船場川の取水口である保城の大樋が決壊し、姫路城下、特に船場川筋は大洪水に襲われた。被害は船場地区を中心に、家屋の流失161戸、溺死者及び行方不明者は408名にのぼった。
- 所在地: 兵庫県姫路市五軒邸一丁目(法華寺)
- 災害: 洪水(1749年8月15日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 34.83591, 134.70005
昭和の水害の碑
昭和13年(1938)7月の豪雨で永久橋を守ろうとした瀬川地区の人が三坂川に流され尊い犠牲となった。また、昭和24年(1949)9月にも三坂、瀬川、狭戸地区に集中豪雨があり三坂川が氾濫し山崩れ100箇所以上の大災害があった。
- 所在地: 兵庫県姫路市安富町三坂
- 災害: 洪水(1938年7月)洪水・土砂災害(1949年9月)
- 災害種別: 洪水・土砂災害
- 地図: 34.95857, 134.60039
出典: 国土地理院「自然災害伝承碑」(CC BY 4.0)
よくある質問
姫路市で大地震が起きる確率は?
今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は、姫路市内の最大値で17.4%です(2024年版全国地震動予測地図、防災科学技術研究所)。
姫路市は洪水の危険がある?
姫路市の12,572メッシュのうち8,259メッシュ(65.7%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は20.0mです。お住まいの地域が浸水想定区域に含まれるかは、自治体のハザードマップで確認できます。
姫路市の土砂災害警戒区域は?
姫路市には116箇所の土砂災害警戒区域が指定されています。お住まいの場所が警戒区域かどうかは、兵庫県の土砂災害警戒区域マップで確認できます。
姫路市の避難場所はどこ?
姫路市には317箇所の避難施設があります。最寄りの避難場所は「姫路市 避難場所」で検索して確認できます。
まとめ:姫路市の防災で押さえておきたいこと
-
地震:30年以内に震度6弱以上の確率が17.4%。家具の固定と耐震性の確認を
-
洪水:8,259メッシュ(65.7%)が浸水想定区域。ハザードマップで自宅の浸水深を確認
-
土砂災害:116箇所の警戒区域。大雨時は早めの避難を
防災DBでは、住所を入力するだけで地震・洪水・津波・土砂災害・高潮・液状化の6つの災害リスクを無料で一括評価できます。姫路市内の詳しい住所単位のリスクを確認してみてください。
データ出典: 全国地震動予測地図(防災科学技術研究所)、国土数値情報(国土交通省)、国勢調査(総務省)、土砂災害履歴(国土数値情報)。各データの詳細はデータソース一覧をご覧ください。