埼玉県幸手市の災害リスク

この記事では、幸手市の地震・洪水・津波・土砂災害のリスクを、政府の公開データをもとにまとめています。防災DBでは、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを無料で一括評価できます。幸手市内の詳しい住所単位のリスクを知りたい方は、ぜひご活用ください。

この記事でわかること

  • 幸手市の地震発生確率と地盤の特徴
  • 洪水浸水想定区域の範囲と想定浸水深
  • 土砂災害警戒区域の数と過去の災害記録
  • 周辺の活断層の位置と想定マグニチュード
  • 避難施設・防災インフラの情報
  • 今日からできる災害別の具体的な備え

幸手市(埼玉県)の人口は約47,954人(2025年推計)。標高は平均9.0mで、最低5.0mから最高18.3mの範囲です。


幸手市の災害リスクについて よくある疑問

Q. 幸手市は災害に強い街ですか? 弱い街ですか?

幸手市の主な災害リスクは、30年以内の震度6弱以上の発生確率が93.2%、市域の99.6%が洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域が55箇所です。「強い・弱い」は一言で判断できるものではなく、住まう場所の標高・地盤・河川からの距離によって大きく変わります。本記事では6種類のハザードを数値で個別に解説しています。

Q. 「幸手市は危ない」「やばい」という声を見かけました。実際のところはどうですか?

「危ない」「やばい」「怖い」といった言葉は主観的な評価で、根拠となるデータが伴っていない場合もあります。幸手市の災害リスクを客観的に把握するには、全国地震動予測地図・洪水浸水想定区域図・津波浸水想定など政府が公開している一次データを参照するのが確実です。本記事ではこれらの公開データから、ハザードごとの具体的な数値と想定される被害の目安をまとめています。

Q. 幸手市に住む前、引っ越す前に確認しておくべきことは?

自宅や検討中の物件が次の区域に含まれるかを、自治体のハザードマップで確認することを推奨します。

  • 洪水浸水想定区域と想定浸水深
  • 津波浸水想定区域(沿岸部の場合)
  • 土砂災害(特別)警戒区域
  • 活断層からの距離

防災DBの住所検索では、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを一括で数値化できます。


地震リスク

幸手市で今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は最大93.2%です(2024年版全国地震動予測地図)。

震度6弱は、立っていることが困難になり、固定していない家具の多くが倒れる揺れです。

表層地盤の平均S波速度(AVS30)は120.0m/sです。AVS30は地盤の硬さを示す指標で、数値が小さいほど地震の揺れが増幅されやすくなります。

幸手市のAVS30は200m/s未満であり、揺れが増幅されやすい軟弱地盤のエリアを含みます。地盤増幅率は2.82倍です。自宅や職場の耐震性を確認し、家具の固定や転倒防止対策を優先的に行いましょう。

30年確率が26%以上と非常に高い値です。これは「30年間に震度6弱以上の揺れを経験する可能性が約4分の1以上」という意味です。耐震診断をまだ受けていない場合は、自治体の耐震診断補助制度の利用を検討してください。

今日からできる地震対策

  • 家具の転倒防止:突っ張り棒やL字金具で固定する。特に寝室の背の高い家具は最優先

  • 寝室の安全確認:本棚やタンスの近くで寝ない。倒れても体に当たらない配置に変える

  • 枕元の備え:スリッパ(ガラス破片対策)と懐中電灯を枕元に置く

  • 食器棚:ガラス飛散防止フィルムを貼る。扉が開かないよう留め具を取り付ける

  • 感震ブレーカー:地震後の通電火災を防ぐため、分電盤に設置を検討する


洪水リスク

幸手市では、1,688個の125mメッシュのうち1,681メッシュ(99.6%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は5.0mです。

項目 データ
想定最大浸水深 5.0m
浸水想定メッシュ数 1,681 / 1,688 メッシュ(99.6%)
最大浸水継続時間 336時間(約14日間)
対象河川 利根川、江戸川、荒川(3河川)

市域の半分以上が浸水想定区域にあり、想定最大浸水深は5.0m2階建て家屋の屋根を超える水位です。自宅がこの範囲に含まれる場合、自宅内での垂直避難(2階へ上がる)では不十分な可能性があります。最寄りの高台や浸水想定区域外の避難場所を事前に確認し、大雨時には早めの水平避難を計画しておきましょう。

浸水継続時間が最大336時間(約14日間)と長期に及ぶ想定です。孤立に備えて、飲料水(1人1日3リットル)と食料を最低3日分、できれば1週間分備蓄しておくことをおすすめします。

今日からできる洪水対策

  • ハザードマップの確認:自治体のハザードマップで自宅の想定浸水深を確認する。「幸手市 ハザードマップ」で検索

  • 「川の防災情報」アプリ:国土交通省の公式アプリをスマホにインストールし、水位アラートを設定する

  • 避難の目安:水深が30cmを超えると車が動かなくなり、50cmを超えると大人でも歩行が困難になります。早めの避難判断を

  • 備蓄品の準備:飲料水・食料(14日分)、携帯トイレ、モバイルバッテリー、常備薬を2階以上に保管する


津波リスク

幸手市には津波浸水想定区域のデータがありません。


土砂災害リスク

幸手市には55箇所の土砂災害警戒区域が指定されています(国土数値情報・土砂災害警戒区域データ)。1,688メッシュのうち0メッシュ(0%)がこれらの区域に含まれています。

今日からできる土砂災害対策

  • 警戒区域の確認:「埼玉県 土砂災害警戒区域マップ」で検索し、自宅が警戒区域に含まれるか確認する

  • 前兆現象を知る:がけ崩れの前兆は「小石がパラパラ落ちる」「がけに割れ目が見える」「がけから水が湧き出す」。1つでも気づいたらすぐに離れる

  • 避難のタイミング:土砂災害警戒情報が発表されたら、暗くなる前に避難する

  • 就寝時の備え:崖に面した部屋で寝ない。2階の崖と反対側の部屋で就寝することで、万一の場合でも生存率が上がる


活断層

幸手市の周辺には以下の活断層が確認されています(地震調査研究推進本部)。

断層名 幸手市からの距離 想定M
深谷断層・綾瀬川断層(全体が同時に活動) 15.0km M7.5
深谷断層・綾瀬川断層(鴻巣-伊奈区間と伊奈-川口区間が同時に活動) 15.0km M7.0
綾瀬川断層伊奈-川口区間 15.0km M6.5

最寄りの活断層(深谷断層・綾瀬川断層(全体が同時に活動))から15.0kmの位置にあります。この断層が活動した場合、幸手市でも強い揺れが想定されます。


地域の特徴

気候

項目 データ
年間降水量 1,281mm
1月平均気温 3.6℃
8月平均気温 26.6℃
最深積雪 4cm

土地利用

建物用地が43.7%、森林が0.2%、農地が50.7%を占めています。

人口集中地区(DID)

人口集中地区の人口は25,861人、人口密度は6,465人/km²です。


避難施設・防災インフラ

項目
避難施設 33箇所
消防署 3箇所
学校 20校
福祉施設 117施設
警察署 5箇所

最寄りの避難施設は「幸手市 避難場所」で検索して確認できます。日頃から自宅・職場から最寄りの避難場所への経路を確認しておきましょう。


幸手市の自然災害伝承碑

幸手市には、過去の災害を後世に伝える自然災害伝承碑が4基登録されています(国土地理院)。碑が記録する災害は、これから起こりうる災害への備えを考える上で重要な歴史資料です。

碑名 建立年 災害名 災害種別
熊野神社 1899年 洪水(1899年10月9日) 洪水
神明社拝殿新築記念碑 1929年 関東大震災(1923年9月1日) 地震
浅間神社再建碑 1930年 関東大震災(1923年9月1日) 地震
水害復舊記念之碑 1949年 カスリーン台風(1947年9月) 洪水

伝承内容

熊野神社(1899年建立)

明治32年(1899)10月8日、大雨の影響で権現堂川が増水し始め、翌9日の夜遅くに順礼樋管東側の堤防が決壊した。濁流は幸手領内を飲み込み、旧権現堂村では浸水家屋45戸の被害を負った。

  • 所在地: 埼玉県幸手市北三丁目(熊野神社)
  • 災害: 洪水(1899年10月9日)
  • 災害種別: 洪水
  • 地図: 36.08626, 139.72657

神明社拝殿新築記念碑(1929年建立)

大正12年(1923)9月1日午前11時58分、突如上下の震動とともに大地震が発生。旧幸手町では死者9名、重軽傷者30余名、家屋全壊約360戸の被害を負った。その後も昼夜を問わず余震が頻発した。

  • 所在地: 埼玉県幸手市中二丁目(神明神社)
  • 災害: 関東大震災(1923年9月1日)
  • 災害種別: 地震
  • 地図: 36.07233, 139.71872

浅間神社再建碑(1930年建立)

大正12年(1923)9月1日午前11時58分、関東一帯を大地震が襲った。旧幸手町では死者9名、家屋全壊337戸、半壊120戸、神社仏閣学校等の倒壊を加えると472戸が被害を負った。その後も余震が続いたため、人々は屋外での避難生活を余儀なくされた。

  • 所在地: 埼玉県幸手市北二丁目(浅間神社)
  • 災害: 関東大震災(1923年9月1日)
  • 災害種別: 地震
  • 地図: 36.07958, 139.72301

水害復舊記念之碑(1949年建立)

昭和22年(1947)カスリーン台風は、9月15日から利根川上流域に大雨を降らせ、翌16日は快晴であったが、午前1時、栗橋上流の新川地先で堤防が決壊し、刈入れ間近の水田や家の屋根までもが濁流の下に沈んだ。同日午前8時には、支流中川でも上宇和田両岸と沢目木の堤防が決壊した。流出した土砂で沃野は荒地と化し、村民を茫然とさせた。

  • 所在地: 埼玉県幸手市大字上宇和田(宇和田公園)
  • 災害: カスリーン台風(1947年9月)
  • 災害種別: 洪水
  • 地図: 36.07747, 139.76705

出典: 国土地理院「自然災害伝承碑」(CC BY 4.0)


よくある質問

幸手市で大地震が起きる確率は?

今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は、幸手市内の最大値で93.2%です(2024年版全国地震動予測地図、防災科学技術研究所)。

幸手市は洪水の危険がある?

幸手市の1,688メッシュのうち1,681メッシュ(99.6%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は5.0mです。お住まいの地域が浸水想定区域に含まれるかは、自治体のハザードマップで確認できます。

幸手市の土砂災害警戒区域は?

幸手市には55箇所の土砂災害警戒区域が指定されています。お住まいの場所が警戒区域かどうかは、埼玉県の土砂災害警戒区域マップで確認できます。

幸手市の避難場所はどこ?

幸手市には33箇所の避難施設があります。最寄りの避難場所は「幸手市 避難場所」で検索して確認できます。


まとめ:幸手市の防災で押さえておきたいこと

  • 地震:30年以内に震度6弱以上の確率が93.2%。家具の固定と耐震性の確認を

  • 洪水:1,681メッシュ(99.6%)が浸水想定区域。ハザードマップで自宅の浸水深を確認

  • 土砂災害:55箇所の警戒区域。大雨時は早めの避難を

防災DBでは、住所を入力するだけで地震・洪水・津波・土砂災害・高潮・液状化の6つの災害リスクを無料で一括評価できます。幸手市内の詳しい住所単位のリスクを確認してみてください。


データ出典: 全国地震動予測地図(防災科学技術研究所)、国土数値情報(国土交通省)、国勢調査(総務省)、土砂災害履歴(国土数値情報)。各データの詳細はデータソース一覧をご覧ください。