静岡県伊豆の国市の災害リスク

この記事では、伊豆の国市の地震・洪水・津波・土砂災害のリスクを、政府の公開データをもとにまとめています。防災DBでは、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを無料で一括評価できます。伊豆の国市内の詳しい住所単位のリスクを知りたい方は、ぜひご活用ください。

この記事でわかること

  • 伊豆の国市の地震発生確率と地盤の特徴
  • 洪水浸水想定区域の範囲と想定浸水深
  • 土砂災害警戒区域の数と過去の災害記録
  • 周辺の活断層の位置と想定マグニチュード
  • 避難施設・防災インフラの情報
  • 今日からできる災害別の具体的な備え

伊豆の国市(静岡県)の人口は約44,449人(2025年推計)。標高は平均136.4mで、最低9.3mから最高661.3mの範囲です。

2040年には現在の70%程度まで人口が減少すると推計されており、災害時の共助体制の維持が課題となる地域です。


伊豆の国市の災害リスクについて よくある疑問

Q. 伊豆の国市は災害に強い街ですか? 弱い街ですか?

伊豆の国市の主な災害リスクは、30年以内の震度6弱以上の発生確率が79.54%、市域の41.7%が洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域が117箇所です。「強い・弱い」は一言で判断できるものではなく、住まう場所の標高・地盤・河川からの距離によって大きく変わります。本記事では6種類のハザードを数値で個別に解説しています。

Q. 「伊豆の国市は危ない」「やばい」という声を見かけました。実際のところはどうですか?

「危ない」「やばい」「怖い」といった言葉は主観的な評価で、根拠となるデータが伴っていない場合もあります。伊豆の国市の災害リスクを客観的に把握するには、全国地震動予測地図・洪水浸水想定区域図・津波浸水想定など政府が公開している一次データを参照するのが確実です。本記事ではこれらの公開データから、ハザードごとの具体的な数値と想定される被害の目安をまとめています。

Q. 伊豆の国市に住む前、引っ越す前に確認しておくべきことは?

自宅や検討中の物件が次の区域に含まれるかを、自治体のハザードマップで確認することを推奨します。

  • 洪水浸水想定区域と想定浸水深
  • 津波浸水想定区域(沿岸部の場合)
  • 土砂災害(特別)警戒区域
  • 活断層からの距離

防災DBの住所検索では、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを一括で数値化できます。


地震リスク

伊豆の国市で今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は最大79.54%です(2024年版全国地震動予測地図)。

震度6弱は、立っていることが困難になり、固定していない家具の多くが倒れる揺れです。

表層地盤の平均S波速度(AVS30)は337.0m/sです。AVS30は地盤の硬さを示す指標で、数値が小さいほど地震の揺れが増幅されやすくなります。

伊豆の国市のAVS30は300m/s以上で、比較的硬質な地盤のエリアです。地盤増幅率は1.36倍と比較的低く抑えられていますが、地震確率自体が高い場合は対策が必要です。

30年確率が26%以上と非常に高い値です。これは「30年間に震度6弱以上の揺れを経験する可能性が約4分の1以上」という意味です。耐震診断をまだ受けていない場合は、自治体の耐震診断補助制度の利用を検討してください。

今日からできる地震対策

  • 家具の転倒防止:突っ張り棒やL字金具で固定する。特に寝室の背の高い家具は最優先

  • 寝室の安全確認:本棚やタンスの近くで寝ない。倒れても体に当たらない配置に変える

  • 枕元の備え:スリッパ(ガラス破片対策)と懐中電灯を枕元に置く

  • 食器棚:ガラス飛散防止フィルムを貼る。扉が開かないよう留め具を取り付ける

  • 感震ブレーカー:地震後の通電火災を防ぐため、分電盤に設置を検討する


洪水リスク

伊豆の国市では、2,384個の125mメッシュのうち994メッシュ(41.7%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は10.0mです。

項目 データ
想定最大浸水深 10.0m
浸水想定メッシュ数 994 / 2,384 メッシュ(41.7%)
最大浸水継続時間 72時間(約3日間)
対象河川 柿沢川、狩野川(2河川)

想定最大浸水深が10.0mと、2階部分まで浸水が想定されるエリアがあります。自宅が浸水想定区域に含まれるかどうか、自治体のハザードマップで確認してください。1階に寝室がある場合は、大雨警報の発表時に2階以上へ移動する準備をしておくと安心です。

浸水継続時間が最大72時間(約3日間)と長期に及ぶ想定です。孤立に備えて、飲料水(1人1日3リットル)と食料を最低3日分、できれば1週間分備蓄しておくことをおすすめします。

今日からできる洪水対策

  • ハザードマップの確認:自治体のハザードマップで自宅の想定浸水深を確認する。「伊豆の国市 ハザードマップ」で検索

  • 「川の防災情報」アプリ:国土交通省の公式アプリをスマホにインストールし、水位アラートを設定する

  • 避難の目安:水深が30cmを超えると車が動かなくなり、50cmを超えると大人でも歩行が困難になります。早めの避難判断を

  • 備蓄品の準備:飲料水・食料(3日分)、携帯トイレ、モバイルバッテリー、常備薬を2階以上に保管する


津波リスク

伊豆の国市には津波浸水想定区域のデータがありません。


土砂災害リスク

伊豆の国市には117箇所の土砂災害警戒区域が指定されています(国土数値情報・土砂災害警戒区域データ)。2,384メッシュのうち183メッシュ(7.7%)がこれらの区域に含まれています。

過去の記録では、伊豆の国市で2件の土砂災害が発生しています(国土数値情報・土砂災害履歴データ: がけ崩れ2件、土石流0件、地すべり0件)。

今日からできる土砂災害対策

  • 警戒区域の確認:「静岡県 土砂災害警戒区域マップ」で検索し、自宅が警戒区域に含まれるか確認する

  • 前兆現象を知る:がけ崩れの前兆は「小石がパラパラ落ちる」「がけに割れ目が見える」「がけから水が湧き出す」。1つでも気づいたらすぐに離れる

  • 避難のタイミング:土砂災害警戒情報が発表されたら、暗くなる前に避難する

  • 就寝時の備え:崖に面した部屋で寝ない。2階の崖と反対側の部屋で就寝することで、万一の場合でも生存率が上がる


活断層

伊豆の国市の周辺には以下の活断層が確認されています(地震調査研究推進本部)。

断層名 伊豆の国市からの距離 想定M
丹那断層帯南端群 2.4km M6.7
達磨山断層帯 8.4km M6.6
北伊豆断層帯 15.4km M6.8

最寄りの活断層(丹那断層帯南端群)との距離が2.4kmと非常に近く、この断層が活動した場合は直下型地震となる可能性があります。直下型地震は緊急地震速報が間に合わないことがあるため、事前の備え(家具固定、耐震補強)が特に重要です。


地域の特徴

気候

項目 データ
年間降水量 2,100mm
1月平均気温 5.5℃
8月平均気温 25.9℃
最深積雪 8cm

年間降水量が2,100mmと全国平均(約1,700mm)を大きく上回る多雨地域です。集中豪雨による浸水や土砂災害のリスクが高まりやすく、梅雨・台風シーズンには河川水位や気象情報をこまめに確認しましょう。

土地利用

建物用地が26.3%、森林が45.9%、農地が24.3%を占めています。

人口集中地区(DID)

人口集中地区の人口は24,875人、人口密度は4,450人/km²です。


避難施設・防災インフラ

項目
避難施設 51箇所
消防署 2箇所
学校 21校
福祉施設 206施設
警察署 6箇所

最寄りの避難施設は「伊豆の国市 避難場所」で検索して確認できます。日頃から自宅・職場から最寄りの避難場所への経路を確認しておきましょう。


伊豆の国市の自然災害伝承碑

伊豆の国市には、過去の災害を後世に伝える自然災害伝承碑が8基登録されています(国土地理院)。碑が記録する災害は、これから起こりうる災害への備えを考える上で重要な歴史資料です。

碑名 建立年 災害名 災害種別
狩野川外諸川水死招魂碑 1906年 洪水(1904年9月5日) 洪水
田中村洪水殉難者供養塔 1921年 洪水・土砂災害(1920年9月30日) 洪水・土砂災害
狩野川台風殉難者供養塔 1962年 狩野川台風(1958年9月26日) 洪水・土砂災害
狩野川台風殉難者供養塔 1964年 狩野川台風(1958年9月26日) 洪水・土砂災害
狩野川台風殉難死者慰霊碑 1964年 狩野川台風(1958年9月26日) 洪水・土砂災害
伊豆震災殉難者慰霊碑 1974年 北伊豆地震(1930年11月26日) 地震
狩野川台風殉難者慰霊碑 1974年 狩野川台風(1958年9月26日) 洪水・土砂災害
震災暴風紀念 北伊豆地震(1930年11月26日) 地震

伝承内容

狩野川外諸川水死招魂碑(1906年建立)

狩野川は奈良時代以降、数多くの洪水が記録されており、また、多くの被害も記録されてきた。明治37年(1904)9月5日に狩野川の洪水が発生し、神島の梁において2名死亡の被害があった。

  • 所在地: 静岡県伊豆の国市神島
  • 災害: 洪水(1904年9月5日)
  • 災害種別: 洪水
  • 地図: 35.01076, 138.93659

田中村洪水殉難者供養塔(1921年建立)

大正9年(1920)9月30日、朝から続く断続的な雨は夕方強くなり、狩野川流域で多数の山崩れを引き起こした。旧北狩野村浮橋玄岳付近では狩野川支流深沢川を閉塞し、その後土砂は深沢川を流れ下った。碑には旧田中村で溺死した26名の氏名が刻まれている。

  • 所在地: 静岡県伊豆の国市田京
  • 災害: 洪水・土砂災害(1920年9月30日)
  • 災害種別: 洪水・土砂災害
  • 地図: 35.01161, 138.94647

狩野川台風殉難者供養塔(1962年建立)

昭和33年(1958)9月26日、伊豆半島一帯を襲った狩野川台風は、夕方からの豪雨で山地では1,200箇所に及ぶ崖崩れが発生した。土砂は狩野川に流れ込み、堰止めダムを形成した修繕寺橋をも押し流して下流域を襲った。白山堂地区では75名が亡くなり集落の大部分が失われた。碑の横に設置されている水位標は、当時の洪水位が記されている。

  • 所在地: 静岡県伊豆の国市白山堂
  • 災害: 狩野川台風(1958年9月26日)
  • 災害種別: 洪水・土砂災害
  • 地図: 35.01754, 138.94152

狩野川台風殉難者供養塔(1964年建立)

昭和33年(1958)9月26日、伊豆半島一帯を襲った狩野川台風は、夕方からの豪雨で山地部では1,200箇所に及ぶ崖崩れが発生した。土砂は狩野川に流れ込み、堰止めダムを形成した修繕寺橋をも押し流して下流域を襲った。中島地区では19名が亡くなり民家の半数が流失した。

  • 所在地: 静岡県伊豆の国市中島
  • 災害: 狩野川台風(1958年9月26日)
  • 災害種別: 洪水・土砂災害
  • 地図: 35.00382, 138.93830

狩野川台風殉難死者慰霊碑(1964年建立)

昭和33年(1958)9月26日、伊豆半島一帯を襲った狩野川台風の影響で、夕方から豪雨となり、山地では1,200箇所に及ぶ崖崩れが発生した。土砂は狩野川に流れ込み、堰止めダムを形成した修繕寺橋をも押し流して下流域を襲った。御門地区では68名が亡くなり集落の大部分が失われた。

  • 所在地: 静岡県伊豆の国市御門(御門防災センター)
  • 災害: 狩野川台風(1958年9月26日)
  • 災害種別: 洪水・土砂災害
  • 地図: 35.01729, 138.94379

伊豆震災殉難者慰霊碑(1974年建立)

昭和5年(1930)11月26日に発生したマグニチュード7.3の北伊豆地震では、丹那断層を生じ、伊豆北部を中心に被害をもたらした。伊豆の国市域での被害は、死者255名、全壊家屋1,654戸で、碑のある旧韮山町での被害は死者75名、全壊家屋517戸であった。碑には、地震の殉難者21名の氏名が記されている。

  • 所在地: 静岡県伊豆の国市南條
  • 災害: 北伊豆地震(1930年11月26日)
  • 災害種別: 地震
  • 地図: 35.03872, 138.94416

狩野川台風殉難者慰霊碑(1974年建立)

昭和33年(1958)9月26日、伊豆半島一帯を襲った超大型の狩野川台風は、朝から降り続いた雨が夕方には豪雨となり、狩野川は増水し、千歳橋上流で堤防が決壊して南條の駅前集落の大半が流失した。碑のある旧韮山町では死者・行方不明者68名、家屋の全壊50戸、流失128戸等の被害があり、碑には犠牲となった68名の氏名が記されている。

  • 所在地: 静岡県伊豆の国市南條
  • 災害: 狩野川台風(1958年9月26日)
  • 災害種別: 洪水・土砂災害
  • 地図: 35.03872, 138.94420

震災暴風紀念

昭和5年(1930)11月26日午前4時2分に丹那断層の活動により発生した北伊豆地震(M7.3)では、伊豆半島北部を中心に死者272名の被害があった。旧川西村では26名、旧江間村では3名の犠牲があった。

  • 所在地: 静岡県伊豆の国市古奈13
  • 災害: 北伊豆地震(1930年11月26日)
  • 災害種別: 地震
  • 地図: 35.03684, 138.93584

出典: 国土地理院「自然災害伝承碑」(CC BY 4.0)


よくある質問

伊豆の国市で大地震が起きる確率は?

今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は、伊豆の国市内の最大値で79.54%です(2024年版全国地震動予測地図、防災科学技術研究所)。

伊豆の国市は洪水の危険がある?

伊豆の国市の2,384メッシュのうち994メッシュ(41.7%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は10.0mです。お住まいの地域が浸水想定区域に含まれるかは、自治体のハザードマップで確認できます。

伊豆の国市の土砂災害警戒区域は?

伊豆の国市には117箇所の土砂災害警戒区域が指定されています。お住まいの場所が警戒区域かどうかは、静岡県の土砂災害警戒区域マップで確認できます。

伊豆の国市の避難場所はどこ?

伊豆の国市には51箇所の避難施設があります。最寄りの避難場所は「伊豆の国市 避難場所」で検索して確認できます。


まとめ:伊豆の国市の防災で押さえておきたいこと

  • 地震:30年以内に震度6弱以上の確率が79.54%。家具の固定と耐震性の確認を

  • 洪水:994メッシュ(41.7%)が浸水想定区域。ハザードマップで自宅の浸水深を確認

  • 土砂災害:117箇所の警戒区域。大雨時は早めの避難を

防災DBでは、住所を入力するだけで地震・洪水・津波・土砂災害・高潮・液状化の6つの災害リスクを無料で一括評価できます。伊豆の国市内の詳しい住所単位のリスクを確認してみてください。


データ出典: 全国地震動予測地図(防災科学技術研究所)、国土数値情報(国土交通省)、国勢調査(総務省)、土砂災害履歴(国土数値情報)。各データの詳細はデータソース一覧をご覧ください。