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地震が起きると生活はどう変わる?揺れ・停電・断水など5つの影響

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地震で変わるのは、揺れている間の身の安全だけではありません。家具や建物が被害を受け、電気や水道が止まると、明かり、連絡、食事、トイレなど、普段の暮らしにも支障が出ます。火災や津波が起きる場合もあり、揺れが収まってからも危険が続くことがあります。

まず見直したいのは、寝床の周り、電気が止まると使えない設備、水と食事の備えです。海岸や川沿いに住む・出かける人は、津波の避難先も確認します。5つすべてが同時に起きるという意味ではありません。住む場所や建物の条件によって、起こりうる被害と必要な備えは変わります。

家具と建物、電気、水道、火災、津波という地震の代表的な影響を並べた図

代表的な影響の全体像。すべてが同時に起こるという意味ではありません。

代表的な影響 暮らしの中で起こりうること
家具・建物の被害 けがをする、出口が塞がる、建物の安全を確認する必要が生じる
停電 明かりや充電、電気を使う設備が使えなくなる
断水 飲む・調理する・衛生を保つための水が不足する
火災 揺れの後や電気の復旧時にも、避難が必要になることがある
津波 海岸や川沿いなどで、浸水の危険から避難する必要が生じる
この記事の内容

1. 揺れで、家具と建物が被害を受ける

大きな揺れでは、棚が倒れるだけでなく、上に置いた物が落ちたり、家具そのものが移動したりします。人に当たればけがにつながり、出入り口の近くに倒れれば、揺れの後に部屋から出にくくなります。

例えば、寝床の横に背の高い棚がある部屋と、寝床の周囲に倒れる物が少ない部屋では、同じように揺れても身の回りの危険が違います。東京消防庁は、家具の固定に加え、寝る場所・座る場所や避難通路を考えた配置の見直しを案内しています。東京消防庁「自宅の家具転対策」

室内の家具と建物全体を並べ、それぞれに異なる備えが必要なことを示す図

家具を固定していても、建物や設備の安全を確認する必要は残ります。

もう一つ、家具とは分けて考えたいのが建物の被害です。家具が倒れなかったことだけで、柱や壁、設備まで無事だったとは判断できません。平時の建物の耐震性は、建築時期や改修歴などを確認し、必要に応じて専門家へ相談して確かめます。国土交通省「耐震改修の進め方」

揺れている最中の行動は、机がある場所・ない場所での身の守り方で詳しく説明します。

2. 電気が止まると、明かり以外にも困る

夜の停電では照明が消え、足元や周囲の様子が見えにくくなります。床に物が散乱していれば、暗さが安全な移動の妨げにもなります。内閣府は、地震時の停電に備えて、照明の確保などを呼びかけています。内閣府「家庭における地震時等の停電対策」

影響は照明だけではありません。家庭のコンセントからスマートフォンを充電できなくなれば、残っている電池を気にしながら連絡や情報確認をすることになります。建物ではエレベーターなどの設備が停止し、普段の移動方法が使えなくなることもあります。東京都「東京防災」

「電気が止まると暗くなる」から一歩進めて、家で使っている物や設備のうち、電気が必要なものを思い浮かべてみると、生活への影響を捉えやすくなります。

3. 水道が止まると、飲み水と衛生の両方に影響する

断水は、水道管などが被害を受けることで起こります。それに加えて、電動ポンプで給水している建物では、停電が断水につながる場合があります。 電気が止まるとポンプが働かず、水を部屋まで送れなくなるためです。東京都「東京防災」

電動ポンプで給水する建物で、停電によりポンプが止まり水を送れなくなる模式図

電動ポンプを使う給水方式の一例です。停電時の影響は建物の設備によって異なります。

これは、どの住宅でも停電すれば必ず断水するという意味ではありません。給水の仕組みは建物によって異なります。集合住宅なら管理会社や管理組合などに、停電時に水道を使えるか確かめておくことが、備えを考える手がかりになります。

水が出なくなると、飲むための水だけでなく、調理や手洗い、トイレにも困ります。「飲み水さえあれば普段どおり暮らせる」とは限らないことが、この場面のポイントです。ここでは必要量や詳しい使い方よりも、水を使う生活の場面を分けて捉えておきましょう。

4. 揺れの後や、電気が戻ったときにも火災が起こりうる

地震に伴う火災には、電気を原因とするものもあります。揺れで電気機器や配線が損傷したり、可燃物が接触したりすると、電気の復旧後に出火する場合があります。停電している間に火が見えなかったことは、その後も安全だという保証にはなりません。消防庁「地震火災への備え」

家具の被害は目に見えていても、配線や機器の傷みはその場で気付きにくいことがあります。揺れが収まった後も、周囲の状態や火の危険を見直す必要があるのは、このためです。

ただし、火や煙などが迫っているときに、家の点検を優先してはいけません。揺れが収まった後の優先順位では、避難を急ぐ場面と、安全な範囲で確認できる場面を分けて説明します。

5. 海や川の近くでは、津波の危険も考える

津波は海岸に押し寄せるだけでなく、川をさかのぼることもあります。海が目の前に見えない川沿いでも、海からの距離だけで安全とは判断できません。気象庁「津波から身を守るために」

津波の危険がある場所で強い揺れや長くゆっくりした揺れを感じたら、警報を待たず、より高い安全な場所へ避難します。詳しい避難開始の合図や避難先の選び方は、津波からの避難はいつ・どこへ?で確認できます。

家具への備えは広く必要でも、津波への備えは生活する地域や訪問先の条件と結び付けて考える必要があります。こうした違いを知ると、自分に必要な確認事項を整理しやすくなります。

自宅に置き換えると、何から備えればよいか

次の表から、自宅に当てはまる行を一つ選んでください。全部を一度に買いそろえる前に、「止まると困る物」と「代わりになる物」を対にすると、足りない備えが見えてきます。

自宅の条件 最初に確かめること その後の備え
寝床の横に背の高い棚がある 棚が倒れる先に寝床や出口がないか 寝床と出口を守る家具の配置・固定を見直す
マンションの上階に住んでいる 管理会社へ「停電時も各住戸に給水できますか。給水ポンプに非常用電源はありますか」と聞く 水と、エレベーターが使えない場合の移動を考える
調理を電気に頼っている 家の食品に、加熱せず食べられる物があるか 人数と日数に合わせて水・食品を備える
海岸や川沿いで過ごす 自宅や訪問先が自治体の津波の想定区域に入るか 災害別の避難先と経路を調べる

例えば、電池式の明かりを用意したマンションでも、停電で給水ポンプが止まるなら水への備えが別に必要です。反対に、ポンプを使わない給水方式など、停電と断水が直結しない建物もあります。自宅の仕組みが分からないところを、そのまま質問にして管理会社へ聞いてみましょう。東京都「東京防災」

上の表は、公的な対策を家庭で確認しやすいよう防災DBが整理したものです。各家庭での点検や被害の予測を行った結果ではありません。

自分の住所で、地域の災害リスクを確かめる

ここまでの5つは、地震が生活へ及ぼす影響の入口です。自宅ではどのような災害を想定しておく必要があるのか、場所を決めて調べてみましょう。

住所を入力して、自宅の災害リスクを調べる

防災DBでは、地震・洪水・津波・土砂災害・高潮・液状化の情報をまとめて確認できます。地域の情報と併せて自治体のハザードマップや避難先も確かめてください。住所検索は、個々の建物や家具の安全を診断するものではありません。

地震の影響を知ったら、次に何を学ぶ?

地震では、揺れの被害と、その後の暮らしへの影響がつながることがあります。自宅の家具、電気が必要な設備、水の届く仕組み、海や川との位置関係を思い浮かべることが、備えを具体化する出発点になります。