越谷市で水害の備えを考えるときは、利根川の洪水図、内水の想定図、過去の浸水実績図を分けて確認します。 同じ「ハザードマップ」でも、対象とする災害や色の意味が異なります。

まず自宅の位置を探し、次に避難先の候補とそこまでの道をたどりましょう。一つの図に色がないことだけで、洪水も内水も安全とは判断できません。

公式PDFは、確認したいことに合わせて選ぶ

市の洪水ハザードマップ案内には、利根川が氾濫した場合の地図が7分割で掲載されています。一方、内水は市の内水ハザードマップ案内から、シミュレーションと浸水実績の資料を読み分けます。

確認したいこと 開く公式資料 最初に見るところ
利根川が氾濫した場合の浸水深 洪水案内の「1」〜「7」のPDF 左側の区割り図、自宅を含む範囲、最大浸水深の凡例
排水施設の能力を超える雨による内水浸水 総合防災ガイドブックの冊子21ページ 「内水ハザードマップ(浸水シミュレーションにより作成)」、浸水深の凡例、対象降雨の説明
過去に浸水した範囲と回数 内水案内の「参考図(浸水実績を活用した手法)」 図の作成方法、対象とする5回の豪雨、緑色の回数の凡例

総合防災ガイドブックの公式ダウンロードページでは、内水の想定図は「P21-P36」のファイルに入っています。最初の見開きの左側が冊子21ページの内水図、右側の22ページは元荒川の洪水図です。同じ見開きでも、左右は別の災害想定です。

ここでいうページ番号は冊子に印字された番号です。分割PDFの閲覧画面が数えるページ数とは区別してください。

利根川の7分割図で、自宅と経路の範囲を探す

洪水案内の「1」〜「7」は、市内を分割した図の番号です。洪水図1のPDFの左側にも、1〜7の区割り図があります。番号は危険度の順位ではありません。

  1. 市の洪水案内からPDFを開き、区割り図で自宅を含む範囲を探します。
  2. 地名、道路、鉄道、学校などの目印を使い、自宅の位置を確認します。図の境界付近なら隣接する番号も開きます。
  3. 「最大浸水深」の凡例と自宅付近の色を照合します。図1では、0.5m未満、0.5〜3.0m未満、3.0〜5.0m未満、5.0〜10.0m未満に分かれています。
  4. 自宅だけでなく避難先の候補と経路にも同じ確認を行います。目的地が別の図にある場合は、その図まで続けてたどります。

市は、この洪水ハザードマップを利根川の浸水想定区域図を基に作成したと説明しています。ほかの河川の氾濫まで、この7枚だけで確認したことにはなりません。

同じ洪水案内ページの下には、江戸川、中川、綾瀬川、荒川、元荒川、新方川、大落古利根川などの「洪水浸水想定区域図」があります。自宅や経路に関係する河川の資料も確認してください。中川と綾瀬川は国管理・県管理のリンクが分かれているため、河川名だけでなく資料の対象区間も読みます。

内水の緑色は「深い水」を意味しない

内水の資料には、将来の浸水を計算した図と、過去の浸水実績をまとめた参考図があります。色の濃さをそのまま同じ物差しで比べないようにします。

資料 色・数値の意味 条件と読み取りの限界
利根川の洪水ハザードマップ 想定される最大浸水深 市の案内では72時間の総雨量491mmを基にした利根川の想定。他河川や内水は別資料も確認
冊子21ページの内水シミュレーション 黄・青の色で浸水深を表示。凡例は0.2〜0.5m、0.5〜1.0m、1.0m以上 2015年9月の関東・東北豪雨、総雨量402mm・時間最大53mmを対象。堤防決壊や河川からの外水氾濫は考慮しない
緑色の内水参考図 過去の浸水回数を1〜5回で表示 2009・2013・2014・2015・2019年の豪雨の実績を重ねた範囲。浸水深や将来の浸水範囲の予測ではない

内水参考図のPDFは、5回の豪雨の実績を市民からの情報や職員のパトロールなどを基にまとめた図です。濃い緑だから水が深かった、白い場所だから今後も浸水しない、といった読み方はできません。

内水の想定図と利根川の洪水図は、降雨の対象や計算条件も異なります。491mmと402mmの大小だけで危険度を順位付けしたり、その雨量になるまで避難を待ったりする基準には使わないでください。

色がない場所の読み方は、ハザードマップで色がない場所の注意点でも説明しています。

ページの更新日と、地図の版を分けて確認する

市の洪水案内ページは2026年3月9日更新ですが、掲載図には「2021年4月版」と記されています。総合防災ガイドブックの案内は2026年9月16日更新で、全戸配布については2021年8月と説明しています。

案内ページが更新されても、地図の計算条件や冊子全体が同じ日に改訂されたとは限りません。 過去に保存したPDFと比較するときは、資料名、作成時期、対象河川、災害の種類をそろえます。内水参考図には2021年12月作成とあり、将来の想定図ではなく過去実績の資料として扱います。

現在の指定や資料の適用が分からない場合は、市の河川課に、場所と開いたPDFの名前・図番号を伝えて確認してください。洪水案内ページの問い合わせ先は048-963-9203です。地図を見ただけで個別の家屋の安全性を保証することはできません。

避難先は地図で候補を探し、当日の情報を確認する

洪水図には避難場所・避難所の記号がありますが、図に載っていることと、その日に開設され利用できることは別です。総合防災ガイドブックの案内には「P59-P66」の避難場所・避難所マップもあります。まず候補と経路を調べ、災害時は市の最新の避難情報・開設情報を確認してください。

家族と共有する際は、地図の名前、図番号、対象とする災害、候補地と経路を一緒に残すと、異なる図を見て話してしまう行き違いを減らせます。雨が強まってから川や水路を見に行くことは避け、最新の情報に基づく早めの行動につなげましょう。

地震の図は市の地震ハザードマップ案内から別に確認できます。地域の情報や住所からの確認へ進む場合は、越谷市の防災情報を使ってください。