有珠山の噴火リスク

有珠山

有珠山は北海道に位置する成層火山、溶岩ドーム、火砕丘で、標高732mです。有史以降9回の噴火が記録されています(気象庁、2000年時点)。最大の噴火はVEI5(非常に大規模な噴火)で、1707年の富士山宝永噴火(VEI5)と同程度の規模です。直近の噴火は2000年で、最後の噴火から26年が経過しています。

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この記事でわかること

  • 有珠山の基本情報(位置・標高・タイプ)
  • 有珠山の噴火履歴と規模(VEI)
  • 有珠山の噴火の特徴(噴火様式・堆積物)
  • 有珠山の過去の火山災害と被害
  • 有珠山の噴火で影響を受ける市区町村
  • 噴火への備え・防災対策

有珠山の基本情報

項目 内容
火山名 有珠山
所在地 北海道
標高 732m(大有珠山頂)
火山の型式 成層火山、溶岩ドーム、火砕丘
主な岩石 玄武岩、玄武岩質安山岩 、デイサイト、流紋岩
有史以降の噴火回数 9回(気象庁、2000年時点)
最大VEI 5(非常に大規模な噴火)
直近の噴火 2000年
活動度 A(非常に活発)

北海道・洞爺湖の南にある火山。支笏洞爺国立公園・洞爺湖有珠山ジオパーク内に位置します。

有珠山の噴火の特徴

有珠山は成層火山、溶岩ドーム、火砕丘に分類されます。

この火山で記録されている噴火様式は以下の通りです。

  • マグマ噴火: マグマが直接噴出する噴火で、溶岩流や火砕流、降下火砕物(火山灰・軽石)を伴います。
  • 水蒸気噴火: マグマの熱で地下水が急激に気化して起きる噴火で、マグマそのものは噴出しません。2014年の御嶽山噴火がこのタイプです。
  • 山体崩壊: 火山体の一部が大規模に崩壊する現象で、岩屑なだれや土石流を引き起こします。

過去の噴火では、岩屑なだれ、溶岩流、降下火砕物、降下火砕物→火砕サージ→降下火砕物、降下火砕物→火砕サージ・降下火砕物→泥流、(潜在ドーム)などの噴出物が確認されています。

有珠山の噴火履歴

気象庁の記録によると、有珠山では有史以降9回の噴火が確認されています(1663年〜2000年)。

また、産総研の調査では先史時代を含め過去1万年間に18回の噴火イベントが記録されています。

有史以降の最大噴火は1663年噴火(1663年)で、VEI5(非常に大規模な噴火)、噴火マグニチュード5.4、噴出量約2.78km³と評価されています。これは1707年の富士山宝永噴火(VEI5)と同程度の規模です。

有珠山の主な噴火イベント

年代 噴火名 噴火様式 VEI
2000年 2000年噴火 マグマ水蒸気噴火→水蒸気噴火、(マグマ貫入)、(泥流発生) 1
1977年 1977-78年(〜82年)噴火 マグマ噴火→水蒸気噴火・マグマ水蒸気噴火・マグマ噴火→(泥流発生)、(マグマ貫入) 4
1944年 1944-45年噴火 水蒸気噴火→マグマ噴火 1
1910年 1910年噴火 水蒸気噴火、(泥流発生)、(マグマ貫入) 2
1853年 1853年噴火 マグマ噴火 4
1822年 1822年噴火 マグマ噴火→(マグマ貫入) 4
1769年 1769年噴火 マグマ噴火 4
1663年 先明和噴火 水蒸気噴火→マグマ噴火→水蒸気噴火 2
1663年 1663年噴火 マグマ水蒸気噴火→マグマ噴火→マグマ水蒸気噴火→水蒸気噴火→マグマ水蒸気噴火 5

※ 上記は主な噴火のみ。過去1万年間で計18回の噴火が確認されています。

有珠山の噴火規模(VEI)

VEI(Volcanic Explosivity Index:火山爆発指数)は噴火の規模を0〜8の9段階で表す指標です。VEIが1大きくなると噴出物の量は約10倍になります。

有珠山の過去最大噴火はVEI5(非常に大規模な噴火)です。
この規模の噴火が再び起きた場合、広範囲に火山灰が降り注ぎ、航空機の運航停止や農作物への被害、交通インフラの麻痺が想定されます。

VEIの目安: VEI1=小規模(御嶽山2014年)、VEI3=やや大規模(三宅島2000年)、VEI5=非常に大規模(富士山宝永噴火1707年)、VEI7=超巨大(阿蘇カルデラ約9万年前)

有珠山の過去の火山災害

有珠山に関連する災害は10件記録されています(累計死者2人)。

災害名 死者 負傷者
1822 (名称不明) 2 詳細不明

有珠山の噴火で影響を受ける市区町村

有珠山の半径50km以内には約21万4千人が居住しています
(火山防災対象16市町村)。

有珠山周辺の火山防災対象市区町村(近い順)

市区町村 火山からの距離
北海道洞爺湖町 9.1km
北海道壮瞥町 10.2km
北海道伊達市 16.4km
北海道豊浦町 18.9km
北海道留寿都村 20.0km
北海道登別市 21.3km
北海道室蘭市 23.2km
北海道真狩村 24.0km
北海道ニセコ町 29.5km
北海道喜茂別町 31.4km

有珠山周辺の避難施設

有珠山の半径30km以内には588箇所の避難施設があります。

噴火時の避難経路や避難場所は、お住まいの自治体のハザードマップで事前に確認しておきましょう。

噴火への備え

火山噴火に備えて、以下の対策を確認しましょう。

事前の備え

  • ハザードマップの確認: お住まいの自治体が公開している火山ハザードマップで、溶岩流・火砕流・降灰の到達範囲を確認する
  • 避難経路の確認: 噴火時の避難経路と避難場所を家族で共有する
  • 防災グッズの準備: ゴーグル・防塵マスク・ヘルメットなど、火山灰対策用品を準備する
  • 噴火警戒レベルの理解: 気象庁の噴火警戒レベル(1〜5)の意味と、レベルごとの行動を把握しておく

噴火警戒レベル

レベル 名称 対象範囲 住民の行動
5 避難 居住地域 危険な居住地域から避難
4 高齢者等避難 居住地域 避難準備・高齢者等は避難
3 入山規制 火口周辺・居住地域近く 登山禁止・状況に応じ避難準備
2 火口周辺規制 火口周辺 火口周辺への立入規制
1 活火山であることに留意 火口内 状況に応じて火口付近への立入規制

有珠山に関するよくある質問

有珠山は噴火する可能性がありますか?

有珠山は活火山であり、直近では2000年に噴火しています。今後も噴火する可能性があります。

有珠山で最大の噴火はどのくらいの規模ですか?

記録上の最大噴火はVEI5(非常に大規模な噴火)です。
これは1707年の富士山宝永噴火(VEI5)と同程度の規模に相当します。

有珠山が噴火したら影響を受ける地域は?

半径50km以内に約21万4千人が居住しており、火山防災対象として16つの市町村が指定されています。

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まとめ

  • 有珠山では気象庁の記録で9回の噴火が確認されており、直近の噴火は2000年です
  • 過去最大の噴火規模はVEI5(非常に大規模な噴火)です
  • 半径50km以内に約21万4千人が居住しており、噴火時は広範囲に影響が及ぶ可能性があります
  • お住まいの地域の災害リスクは防災DBで無料診断できます

データ出典

  • 気象庁「有史以降の火山活動」 https://www.data.jma.go.jp/vois/data/report/activity_info/
  • 産総研 地質調査総合センター「1万年噴火イベントデータ集」 https://gbank.gsj.jp/volcano/eruption/
  • 気象庁「火山防災対象市町村GISデータ」 https://www.data.jma.go.jp/developer/gis.html
  • 防災科学技術研究所 災害事例データベース
  • Wikidata(CC0)

本記事は上記のオープンデータを基に、防災DB編集部が作成しました。データは定期的に更新されますが、最新の情報は各機関の公式サイトをご確認ください。

最終更新: 2026年04月