岩手県釜石市の災害リスク

この記事では、釜石市の地震・洪水・津波・土砂災害のリスクを、政府の公開データをもとにまとめています。防災DBでは、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを無料で一括評価できます。釜石市内の詳しい住所単位のリスクを知りたい方は、ぜひご活用ください。

この記事でわかること

  • 釜石市の地震発生確率と地盤の特徴
  • 洪水浸水想定区域の範囲と想定浸水深
  • 津波浸水想定区域と想定される津波の高さ
  • 土砂災害警戒区域の数と過去の災害記録
  • 周辺の活断層の位置と想定マグニチュード
  • 避難施設・防災インフラの情報
  • 今日からできる災害別の具体的な備え

釜石市(岩手県)の人口は約28,967人(2025年推計)。標高は平均84.7mで、最低0.0mから最高609.5mの範囲です。

2040年には現在の60%程度まで人口が減少すると推計されており、災害時の共助体制の維持が課題となる地域です。


釜石市の災害リスクについて よくある疑問

Q. 釜石市は災害に強い街ですか? 弱い街ですか?

釜石市の主な災害リスクは、30年以内の震度6弱以上の発生確率が60.44%、市域の34.3%が洪水浸水想定区域、26.4%が津波浸水想定区域、土砂災害警戒区域が105箇所です。「強い・弱い」は一言で判断できるものではなく、住まう場所の標高・地盤・河川からの距離によって大きく変わります。本記事では6種類のハザードを数値で個別に解説しています。

Q. 「釜石市は危ない」「やばい」という声を見かけました。実際のところはどうですか?

「危ない」「やばい」「怖い」といった言葉は主観的な評価で、根拠となるデータが伴っていない場合もあります。釜石市の災害リスクを客観的に把握するには、全国地震動予測地図・洪水浸水想定区域図・津波浸水想定など政府が公開している一次データを参照するのが確実です。本記事ではこれらの公開データから、ハザードごとの具体的な数値と想定される被害の目安をまとめています。

Q. 釜石市に住む前、引っ越す前に確認しておくべきことは?

自宅や検討中の物件が次の区域に含まれるかを、自治体のハザードマップで確認することを推奨します。

  • 洪水浸水想定区域と想定浸水深
  • 津波浸水想定区域(沿岸部の場合)
  • 土砂災害(特別)警戒区域
  • 活断層からの距離

防災DBの住所検索では、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを一括で数値化できます。


地震リスク

釜石市で今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は最大60.44%です(2024年版全国地震動予測地図)。

震度6弱は、立っていることが困難になり、固定していない家具の多くが倒れる揺れです。

表層地盤の平均S波速度(AVS30)は638.0m/sです。AVS30は地盤の硬さを示す指標で、数値が小さいほど地震の揺れが増幅されやすくなります。

釜石市のAVS30は300m/s以上で、比較的硬質な地盤のエリアです。地盤増幅率は0.8倍と比較的低く抑えられていますが、地震確率自体が高い場合は対策が必要です。

30年確率が26%以上と非常に高い値です。これは「30年間に震度6弱以上の揺れを経験する可能性が約4分の1以上」という意味です。耐震診断をまだ受けていない場合は、自治体の耐震診断補助制度の利用を検討してください。

今日からできる地震対策

  • 家具の転倒防止:突っ張り棒やL字金具で固定する。特に寝室の背の高い家具は最優先

  • 寝室の安全確認:本棚やタンスの近くで寝ない。倒れても体に当たらない配置に変える

  • 枕元の備え:スリッパ(ガラス破片対策)と懐中電灯を枕元に置く

  • 食器棚:ガラス飛散防止フィルムを貼る。扉が開かないよう留め具を取り付ける

  • 感震ブレーカー:地震後の通電火災を防ぐため、分電盤に設置を検討する


洪水リスク

釜石市では、2,376個の125mメッシュのうち814メッシュ(34.3%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は10.0mです。

項目 データ
想定最大浸水深 10.0m
浸水想定メッシュ数 814 / 2,376 メッシュ(34.3%)
最大浸水継続時間 72時間(約3日間)
対象河川 小川川、甲子川、鵜住居川(3河川)

想定最大浸水深が10.0mと、2階部分まで浸水が想定されるエリアがあります。自宅が浸水想定区域に含まれるかどうか、自治体のハザードマップで確認してください。1階に寝室がある場合は、大雨警報の発表時に2階以上へ移動する準備をしておくと安心です。

浸水継続時間が最大72時間(約3日間)と長期に及ぶ想定です。孤立に備えて、飲料水(1人1日3リットル)と食料を最低3日分、できれば1週間分備蓄しておくことをおすすめします。

今日からできる洪水対策

  • ハザードマップの確認:自治体のハザードマップで自宅の想定浸水深を確認する。「釜石市 ハザードマップ」で検索

  • 「川の防災情報」アプリ:国土交通省の公式アプリをスマホにインストールし、水位アラートを設定する

  • 避難の目安:水深が30cmを超えると車が動かなくなり、50cmを超えると大人でも歩行が困難になります。早めの避難判断を

  • 備蓄品の準備:飲料水・食料(3日分)、携帯トイレ、モバイルバッテリー、常備薬を2階以上に保管する


津波リスク

釜石市では、2,376メッシュのうち627メッシュ(26.4%)が津波浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は20.0mです。

想定最大浸水深が20.0mと非常に高く、3階建て以上の建物でも安全とは限りません。津波警報が発表されたら、すぐに高台や津波避難ビルへ避難してください。沿岸部にお住まいの方は、自宅から最も近い高台への徒歩ルートを複数確認しておきましょう。車での避難は渋滞のリスクがあるため、徒歩での避難を基本としてください。

今日からできる津波対策

  • 避難ルートの確認:自宅・職場から最寄りの高台への徒歩ルートを実際に歩いて確認する

  • 「津波てんでんこ」:強い揺れを感じたら、津波警報を待たずに各自すぐ高台へ避難する。家族の集合場所は事前に決めておく

  • 津波避難ビルの把握:「釜石市 津波避難ビル」で検索し、日常の行動範囲内にある津波避難ビルを把握しておく

  • 第2波・第3波への備え:津波は繰り返し押し寄せ、第1波が最大とは限りません。警報が解除されるまで高台にとどまりましょう


土砂災害リスク

釜石市には105箇所の土砂災害警戒区域が指定されています(国土数値情報・土砂災害警戒区域データ)。2,376メッシュのうち418メッシュ(17.6%)がこれらの区域に含まれています。

過去の記録では、釜石市で4件の土砂災害が発生しています(国土数値情報・土砂災害履歴データ: がけ崩れ2件、土石流0件、地すべり0件)。

今日からできる土砂災害対策

  • 警戒区域の確認:「岩手県 土砂災害警戒区域マップ」で検索し、自宅が警戒区域に含まれるか確認する

  • 前兆現象を知る:がけ崩れの前兆は「小石がパラパラ落ちる」「がけに割れ目が見える」「がけから水が湧き出す」。1つでも気づいたらすぐに離れる

  • 避難のタイミング:土砂災害警戒情報が発表されたら、暗くなる前に避難する

  • 就寝時の備え:崖に面した部屋で寝ない。2階の崖と反対側の部屋で就寝することで、万一の場合でも生存率が上がる


活断層

釜石市の周辺には以下の活断層が確認されています(地震調査研究推進本部)。

断層名 釜石市からの距離 想定M
滝沢鵜飼西断層(北上残部) 60.7km M6.9
北上低地西縁断層帯 62.9km M7.2
真昼山地東縁断層帯北部 81.6km M6.6

地域の特徴

気候

項目 データ
年間降水量 1,746mm
1月平均気温 0.1℃
8月平均気温 22.5℃
最深積雪 42cm
豪雪地帯区分 豪雪地帯

釜石市は豪雪地帯に指定されています。冬季は積雪による交通障害や建物への荷重に注意が必要です。除雪用具の準備や、屋根の雪下ろしの安全対策を確認しておきましょう。

土地利用

建物用地が15.2%、森林が71.8%、農地が5.2%を占めています。

人口集中地区(DID)

人口集中地区の人口は12,730人、人口密度は2,842人/km²です。


避難施設・防災インフラ

項目
避難施設 150箇所
消防署 3箇所
学校 23校
福祉施設 115施設
警察署 6箇所

最寄りの避難施設は「釜石市 避難場所」で検索して確認できます。日頃から自宅・職場から最寄りの避難場所への経路を確認しておきましょう。


釜石市の自然災害伝承碑

釜石市には、過去の災害を後世に伝える自然災害伝承碑が30基登録されています(国土地理院)。碑が記録する災害は、これから起こりうる災害への備えを考える上で重要な歴史資料です。

碑名 建立年 災害名 災害種別
南無妙法蓮華経八大龍王鎮座 1896年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
海嘯萬人供養塔 1897年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
三陸大海嘯溺死者弔祭之碑 1897年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
海嘯横没者供養塔 1897年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
明治廿九年六月十五日海嘯横死・海嘯横死無縁塔 1897年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
海嘯横没精霊 1898年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
嘯没者追弔塔 1898年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
両石海嘯紀念碑 1902年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
海嘯記念碑 1902年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
海嘯惨死者追吊紀念銅像之記 1921年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
佐須濱海嘯記 1922年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
須賀の御前様由緒記念碑 1926年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
海嘯遭難者納骨之所 1928年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
海嘯遭難記念之碑 1928年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
大海嘯遭難者 追哀碑 1928年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
忠烈永芳(ちゅうれつえいほう) 1928年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
昭和八年津浪記念碑 1934年 昭和三陸地震(1933年3月3日) 地震・津波
津浪記念碑 1935年 昭和三陸地震(1933年3月3日) 地震・津波
昭和八年津浪記念碑 1935年 昭和三陸地震(1933年3月3日) 地震・津波
津浪記念碑 1935年 昭和三陸地震(1933年3月3日) 地震・津波
津浪記念碑 1935年 昭和三陸地震(1933年3月3日) 地震・津波
津浪記念碑 1935年 昭和三陸地震(1933年3月3日) 地震・津波
海嘯記念碑 1957年 明治三陸地震(1896年6月15日) 昭和三陸地震(1933年3月3日) 地震・津波
三陸大津波犠牲先祖供養塔 1972年 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
津波記憶石第1号 2011年 東日本大震災(2011年3月11日) 地震・津波
海嘯溺死霊供養碑 有縁無縁合葬塔 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
海嘯紀念碑 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
海嘯溺死碑 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
海嘯災死追悼 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波
海嘯記念碑 明治三陸地震(1896年6月15日) 地震・津波

伝承内容

南無妙法蓮華経八大龍王鎮座(1896年建立)

碑には津波に関する記載は無いものの、当地では明治29年(1896)6月15日に襲来した明治三陸地震津波に関する碑として伝えられている。明治三陸地震津波後に、海上の安全と旧鵜住居村内の繁栄を祈念して建立されたものである。

  • 所在地: 岩手県釜石市片岸町(片岸・国道45号脇)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.33783, 141.89239

海嘯萬人供養塔(1897年建立)

明治29年(1896)6月15日午後7時32分、旧暦の端午の節句の日に発生した明治三陸地震では、地震後約35分で三陸地方一帯に津波が襲来し、釜石市全体の死者は約6,700人であった。地震の揺れがさほど強くなかったので、津波が間近に来るまで気づかず多くの命が奪われた。

  • 所在地: 岩手県釜石市大只越町(大只越公園)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.27600, 141.88102

三陸大海嘯溺死者弔祭之碑(1897年建立)

明治29年(1896)6月15日に発生した明治三陸地震では、突然津波が押し寄せ、轟音とともに山は崩れ、石は裂け、千万の家々が一瞬で流された。旧釜石町の田中製鉄所では職員や工夫、その家族ら103人が溺死した。

  • 所在地: 岩手県釜石市大只越町(石応禅寺)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.27559, 141.88041

海嘯横没者供養塔(1897年建立)

明治29年(1896)6月15日午後7時32分、旧暦の端午の節句の日に発生した明治三陸地震により、津波が8時20分ごろに尾崎白浜地区に襲来し、死者339名(そのうち15歳以下の子供75名)、家屋流失71戸等の被害となった。

  • 所在地: 岩手県釜石市大字平田(尾崎白浜・共同墓地)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.23734, 141.91937

明治廿九年六月十五日海嘯横死・海嘯横死無縁塔(1897年建立)

明治29年(1896)6月15日、旧暦の端午の節句の日に発生した明治三陸地震では、三陸地方一帯に大津波が襲来した。この津波で亡くなった三浦喜助外84名の供養のため明治30年(1897)に建立された碑と、夏鮪建網の最中に亡くなった無縁者の供養碑である。平成23年(2011)の東日本大震災津波によって倒壊したままであるが、明治と平成の津波被害を伝える碑でもある。

  • 所在地: 岩手県釜石市箱崎町(大仮宿・海岸近傍山腹)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.31719, 141.95557

海嘯横没精霊(1898年建立)

明治29年(1896)6月15日午後7時32分、旧暦の端午の節句の日に発生した明治三陸地震では、地震後約35分で三陸地方一帯に大津波が襲来し、嬉石では155人が亡くなった。地震の揺れがさほど強くなかったので、津波が間近に来るまで気づかず多くの命が奪われた。

  • 所在地: 岩手県釜石市嬉石町
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.26325, 141.88887

嘯没者追弔塔(1898年建立)

明治29年(1896)6月15日、旧暦の端午の節句の日に発生した明治三陸地震では、三陸地方一帯に大津波が襲来した。ここ松原地区では津波により59人が犠牲となった。この災害では、釜石市全体の死者は約6,700人にのぼり、地震の揺れがさほど強くなかったので、津波が間近に来るまで気づかず多くの命が奪われた。

  • 所在地: 岩手県釜石市松原町(共同墓地)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.26503, 141.88076

両石海嘯紀念碑(1902年建立)

明治29年(1896)6月15日午後7時32分、旧暦の端午の節句の日に発生した明治三陸地震では、三陸地方一帯に大津波が襲来した。両石地区だけで790人も亡くなったこの災害を言い伝えとして子孫に伝えるために建立された。隣接して、同じく明治三陸地震津波に由来する海嘯記念碑があり、ともに当初の建立地からは移設されている。未来に残したい漁業漁村の歴史文化財100選。

  • 所在地: 岩手県釜石市両石町(国道45号脇)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.31244, 141.88478

海嘯記念碑(1902年建立)

明治29年(1896)6月15日は旧暦の端午の節句の日であったため、多くの家々では歓談・団らんして過ごしていたところに、津波が襲来した。旧釜石町で被災した家屋は841戸、溺死者2,979人と記されている。地震の揺れがさほど強くなかったので、津波が間近に来るまで気づかず多くの命が奪われた。

  • 所在地: 岩手県釜石市大只越町(大只越公園)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.27583, 141.88107

海嘯惨死者追吊紀念銅像之記(1921年建立)

明治29年(1896)6月15日、明治三陸地震による津波が三陸沿岸を襲い、数多くの死傷者を出した。特に旧釜石町での被害が激甚で、石応寺の檀信徒のほか、同町の住民2,963人が溺死した。その供養のため延命地蔵を2基設置した。1921年に現在地へ移設。

  • 所在地: 岩手県釜石市大只越町(大只越公園)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.27593, 141.88060

佐須濱海嘯記(1922年建立)

明治29年(1896)6月15日に発生した明治三陸地震により、三陸地方一帯に大津波が襲来した。佐須濱海嘯記には、釜石付近の被害が最もひどく、約18mの津波が佐須浜に襲来し、家屋は流失、84名が犠牲となり、人・家畜ともほぼ全滅であったことが記されてる。また、当時、佐須の鮪網に従事していた者のうち22名が犠牲になったことを示す海嘯罹災者之墓(1897年建立、東日本大震災後に当地に移転)、海嘯記念碑(1912年建立)も当地にまとめられている。

  • 所在地: 岩手県釜石市大字平田(佐須・共同墓地)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.22413, 141.92320

須賀の御前様由緒記念碑(1926年建立)

明治29(1896)6月15日、旧暦の端午の節句の日に発生した明治三陸地震では、三陸地方一帯に大津波が襲来し、当地の神社も流失した。碑は、須賀の御前様の由緒及び明治三陸地震津波による神社の流失と神社再興について記したものであるが、平成23年(2011)の東日本大震災津波によって流失・発見・再設置された経緯があり、明治と平成の津波襲来を伝える。

  • 所在地: 岩手県釜石市港町(公共埠頭入口付近)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.26813, 141.88662

海嘯遭難者納骨之所(1928年建立)

明治29年(1896)6月15日午後7時32分、旧暦の端午の節句の日に発生した明治三陸地震では、三陸地方一帯に大津波が襲来し、釜石市全体の死者は約6700人であった。犠牲者の納骨場所を示し、供養のために設置されたと考えられる。

  • 所在地: 岩手県釜石市唐丹町字本郷(県道桜峠平田線脇)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.20969, 141.88053

海嘯遭難記念之碑(1928年建立)

明治29年(1896)6月15日午後7時32分、旧暦の端午の節句の日に発生した明治三陸地震では、午後8時に海上より雷のような響きとともに大津波が襲来した。本郷地区では、死者約800人、家屋流失約300戸の被害となった。2008年に防潮堤南端より現在地へ移転。碑文の盤面が東日本大震災によって破損したが修復。

  • 所在地: 岩手県釜石市唐丹町字本郷(県道桜峠平田線脇)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.20900, 141.88527

大海嘯遭難者 追哀碑(1928年建立)

明治29年(1896)6月15日午後7時32分に発生した明治三陸地震によって発生した津波が、午後8時頃に当地へ襲来した。旧唐丹町では死者1,786名、流失家屋368戸、花露辺(けろべ)地区では死者202名、流失家屋36戸の被害が発生した。

  • 所在地: 岩手県釜石市唐丹町字花露辺(県道桜峠平田線脇)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.20981, 141.89526

忠烈永芳(ちゅうれつえいほう)(1928年建立)

明治29(1896)6月15日午後7時32分、旧暦の端午の節句の日に発生した明治三陸地震では、地震後約35分で三陸地方一帯に大津波が襲来し、箱崎地区では最大8.5mの浸水高を記録した。箱崎、桑ノ浜、白浜、仮宿、大仮宿各地区の被害者は計173名であった。

  • 所在地: 岩手県釜石市箱崎町(箱崎・沿道)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.32298, 141.91229

昭和八年津浪記念碑(1934年建立)

昭和8年(1933)3月3日午前2時31分に発生した昭和三陸地震の後、約20分後に潮が大きく引き、遥か東方洋上の彼方より大きな響きとともに、大津波が襲来した。釜石市の死者359名、流失家屋263戸等の被害が発生。碑の高さは4m25cmで津波記念碑としては全国でも最大級。「大津波 く々里てめけぬ雄心(こころ)もて いさ追ひ進み 参ゐ上らまし」と記されている。

  • 所在地: 岩手県釜石市唐丹町字小白浜(盛岩寺)
  • 災害: 昭和三陸地震(1933年3月3日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.20869, 141.86746

津浪記念碑(1935年建立)

昭和8年(1933)3月3日の午前2時30分に発生した昭和三陸地震により、午前3時頃に大津波が襲来した。三陸地域の浜では家や舟を流され、町の中では大きな火災が発生した。「大地震の後には津波が来る」と刻まれている。当初の建立地からは移設されている。未来に残したい漁業漁村の歴史文化財100選。

  • 所在地: 岩手県釜石市両石町(国道45号脇)
  • 災害: 昭和三陸地震(1933年3月3日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.31241, 141.88472

昭和八年津浪記念碑(1935年建立)

昭和8年(1933)3月3日の夜中に襲来した昭和三陸地震津波では、三陸地域の浜では家や舟を流され町の中では大きな火災が発生した。釜石市全体の死者・行方不明者は約400人とされている。「大津波 く々里てめけぬ雄心(こころ)もて いさ追ひ進み 参ゐ上らまし」と刻まれている。2008年に現在地へ移転。

  • 所在地: 岩手県釜石市唐丹町字本郷(県道桜峠平田線脇)
  • 災害: 昭和三陸地震(1933年3月3日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.20897, 141.88524

津浪記念碑(1935年建立)

昭和8年(1933)3月3日の午前2時30分に発生した昭和三陸地震により、午前3時頃に大津波が襲来した。三陸地域の浜では家や舟を流され、町の中では大きな火災が発生した。「大地震の後には津波が来る」と刻まれている。平成23年(2011)東日本大震災の津波により、転倒倒壊していたが、令和元年度に復旧した。

  • 所在地: 岩手県釜石市片岸町(室浜・県道吉里吉里釜石線脇)
  • 災害: 昭和三陸地震(1933年3月3日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.34341, 141.90633

津浪記念碑(1935年建立)

昭和8年(1933)3月3日の午前2時30分に発生した昭和三陸地震により、午前3時頃に大津波が襲来した。三陸地域の浜では家や舟を流され、町の中では大きな火災が発生した。「大地震の後には津波が来る」と刻まれている。また、明治三陸地震津波のあった1896年に建立された海上安全・村内繁栄を祈念した碑が隣接する。

  • 所在地: 岩手県釜石市片岸町(片岸・国道45号脇)
  • 災害: 昭和三陸地震(1933年3月3日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.33782, 141.89237

津浪記念碑(1935年建立)

昭和8年(1933)3月3日の午前2時30分に発生した昭和三陸地震により、午前3時頃に大津波が襲来した。三陸地域の浜では家や舟を流され、町の中では大きな火災が発生した。「大地震の後には津波が来る」と刻まれている。

  • 所在地: 岩手県釜石市箱崎町(箱崎・沿道)
  • 災害: 昭和三陸地震(1933年3月3日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.32299, 141.91224

海嘯記念碑(1957年建立)

明治29年(1896)6月15日の明治三陸地震による津波では、下平田地区で死者80名、家屋流失41戸等の被害が発生し、釜石全湾の被害は筆舌に尽くし難いものであった。昭和9年(1933)3月3日の昭和三陸地震による津波では、田老や本郷に比べ釜石の被害は軽く、死者40名のうち平田地区の死者は1名であった。当初、1902年に建立された碑の風化が著しく、1957年に内容追記して再建、1972年に現在地へ移転。

  • 所在地: 岩手県釜石市大字平田(舘山神社前・県道桜峠平田線脇)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日) 昭和三陸地震(1933年3月3日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.24511, 141.89203

三陸大津波犠牲先祖供養塔(1972年建立)

昔から、尾崎白浜地区はたびたび大津波の被害を被っている。特に明治29年(1896)6月15日に発生した明治三陸地震による津波では、家屋流失は全集落のうち残ったのは1戸のみ、死者375名、生存者は20名であった。昭和50年(1975)に改修。碑の向かい側に津波犠牲者供養の五輪塔(大津波犠牲先祖霊位)が設置されている。

  • 所在地: 岩手県釜石市大字平田(尾崎白浜・沿道)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.23753, 141.91976

津波記憶石第1号(2011年建立)

平成23年(2011)3月11日午後2時46分頃に発生した大地震に伴う津波が沿岸域を襲い、釜石市は犠牲者が1,064名(関連死や行方不明者を含む)、被災家屋が4,704戸と壊滅的な打撃を受けた。この石碑は東日本大震災の津波の記憶と教訓を後世に伝えるものである。

  • 所在地: 岩手県釜石市鵜住居町第20地割93-13
  • 災害: 東日本大震災(2011年3月11日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.32895, 141.90062

海嘯溺死霊供養碑 有縁無縁合葬塔

明治29年(1896)6月15日午後7時32分、旧暦の端午の節句の日に発生した明治三陸地震では、三陸地方一帯に大津波が襲来し、釜石市全体の死者は約6,700人であった。地震の揺れがさほど強くなかったので、津波が間近に来るまで気づかず多くの命が奪われた。

  • 所在地: 岩手県釜石市唐丹町字小白浜(盛岩寺)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.20868, 141.86737

海嘯紀念碑

明治29年(1896)6月15日、旧暦の端午の節句の日に発生した明治三陸地震ののち、三陸地方一帯に大津波が襲来した。碑の裏面に6段の記述があるが、風化し読み取りが困難。遭難者の名が刻まれていると考えられる。

  • 所在地: 岩手県釜石市唐丹町字小白浜(盛岩寺)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.20865, 141.86747

海嘯溺死碑

明治29年(1896)6月15日に発生した明治三陸地震による津波犠牲者の碑とされている。この津波で釜石市全体の死者は約6,700人で、地震の揺れがさほど強くなかったので、津波が間近に来るまで気づかず多くの命が奪われた。

  • 所在地: 岩手県釜石市唐丹町字片岸(天照御祖神社入口)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.19993, 141.86247

海嘯災死追悼

明治29年(1896)6月15日午後7時32分、旧暦の端午の節句の日に発生した明治三陸地震では、地震後約35分で三陸地方一帯に大津波が襲来し、釜石市全体の死者は約6,700人であった。地震の揺れがさほど強くなかったので、津波が間近に来るまで気づかず多くの命が奪われた。碑は劣化が酷く、碑文は読み取れない。

  • 所在地: 岩手県釜石市大只越町(大只越公園)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.27579, 141.88108

海嘯記念碑

明治29年(1896)6月15日、旧暦の端午の節句の日に発生した明治三陸地震では、地震後約35分で三陸地方一帯に津波が襲来し、釜石市全体の死者は約6,700人であった。地震の揺れがさほど強くなかったので、津波が間近に来るまで気づかず多くの命が奪われた。平成23年(2011)東日本大震災の津波により、転倒倒壊していたが、令和元年度に復旧した。

  • 所在地: 岩手県釜石市片岸町(室浜・県道吉里吉里釜石線脇)
  • 災害: 明治三陸地震(1896年6月15日)
  • 災害種別: 地震・津波
  • 地図: 39.34341, 141.90631

出典: 国土地理院「自然災害伝承碑」(CC BY 4.0)


よくある質問

釜石市で大地震が起きる確率は?

今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は、釜石市内の最大値で60.44%です(2024年版全国地震動予測地図、防災科学技術研究所)。

釜石市は洪水の危険がある?

釜石市の2,376メッシュのうち814メッシュ(34.3%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は10.0mです。お住まいの地域が浸水想定区域に含まれるかは、自治体のハザードマップで確認できます。

釜石市に津波は来る?

釜石市の627メッシュ(26.4%)が津波浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は20.0mです。沿岸部にお住まいの方は、最寄りの高台や津波避難ビルを事前に確認しておきましょう。

釜石市の土砂災害警戒区域は?

釜石市には105箇所の土砂災害警戒区域が指定されています。お住まいの場所が警戒区域かどうかは、岩手県の土砂災害警戒区域マップで確認できます。

釜石市の避難場所はどこ?

釜石市には150箇所の避難施設があります。最寄りの避難場所は「釜石市 避難場所」で検索して確認できます。


まとめ:釜石市の防災で押さえておきたいこと

  • 地震:30年以内に震度6弱以上の確率が60.44%。家具の固定と耐震性の確認を

  • 洪水:814メッシュ(34.3%)が浸水想定区域。ハザードマップで自宅の浸水深を確認

  • 津波:想定最大20.0m。沿岸部では高台への避難経路を複数確認

  • 土砂災害:105箇所の警戒区域。大雨時は早めの避難を

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データ出典: 全国地震動予測地図(防災科学技術研究所)、国土数値情報(国土交通省)、国勢調査(総務省)、土砂災害履歴(国土数値情報)。各データの詳細はデータソース一覧をご覧ください。