栃木県那須塩原市の災害リスク

この記事では、那須塩原市の地震・洪水・津波・土砂災害のリスクを、政府の公開データをもとにまとめています。防災DBでは、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを無料で一括評価できます。那須塩原市内の詳しい住所単位のリスクを知りたい方は、ぜひご活用ください。

この記事でわかること

  • 那須塩原市の地震発生確率と地盤の特徴
  • 洪水浸水想定区域の範囲と想定浸水深
  • 土砂災害警戒区域の数と過去の災害記録
  • 周辺の活断層の位置と想定マグニチュード
  • 避難施設・防災インフラの情報
  • 今日からできる災害別の具体的な備え

那須塩原市(栃木県)の人口は約113,063人(2025年推計)。標高は平均333.0mで、最低205.3mから最高1015.2mの範囲です。


那須塩原市の災害リスクについて よくある疑問

Q. 那須塩原市は災害に強い街ですか? 弱い街ですか?

那須塩原市の主な災害リスクは、30年以内の震度6弱以上の発生確率が7.89%、市域の11.7%が洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域が114箇所です。「強い・弱い」は一言で判断できるものではなく、住まう場所の標高・地盤・河川からの距離によって大きく変わります。本記事では6種類のハザードを数値で個別に解説しています。

Q. 「那須塩原市は危ない」「やばい」という声を見かけました。実際のところはどうですか?

「危ない」「やばい」「怖い」といった言葉は主観的な評価で、根拠となるデータが伴っていない場合もあります。那須塩原市の災害リスクを客観的に把握するには、全国地震動予測地図・洪水浸水想定区域図・津波浸水想定など政府が公開している一次データを参照するのが確実です。本記事ではこれらの公開データから、ハザードごとの具体的な数値と想定される被害の目安をまとめています。

Q. 那須塩原市に住む前、引っ越す前に確認しておくべきことは?

自宅や検討中の物件が次の区域に含まれるかを、自治体のハザードマップで確認することを推奨します。

  • 洪水浸水想定区域と想定浸水深
  • 津波浸水想定区域(沿岸部の場合)
  • 土砂災害(特別)警戒区域
  • 活断層からの距離

防災DBの住所検索では、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを一括で数値化できます。


地震リスク

那須塩原市で今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は最大7.89%です(2024年版全国地震動予測地図)。

震度6弱は、立っていることが困難になり、固定していない家具の多くが倒れる揺れです。

表層地盤の平均S波速度(AVS30)は381.0m/sです。AVS30は地盤の硬さを示す指標で、数値が小さいほど地震の揺れが増幅されやすくなります。

那須塩原市のAVS30は300m/s以上で、比較的硬質な地盤のエリアです。地盤増幅率は1.04倍と比較的低く抑えられていますが、地震確率自体が高い場合は対策が必要です。

30年確率が6%以上であり、一定の警戒が必要な水準です。自宅の耐震性能を把握し、非常用持ち出し袋の準備を確認しておきましょう。

今日からできる地震対策

  • 家具の転倒防止:突っ張り棒やL字金具で固定する。特に寝室の背の高い家具は最優先

  • 寝室の安全確認:本棚やタンスの近くで寝ない。倒れても体に当たらない配置に変える

  • 枕元の備え:スリッパ(ガラス破片対策)と懐中電灯を枕元に置く

  • 食器棚:ガラス飛散防止フィルムを貼る。扉が開かないよう留め具を取り付ける

  • 感震ブレーカー:地震後の通電火災を防ぐため、分電盤に設置を検討する


洪水リスク

那須塩原市では、10,540個の125mメッシュのうち1,233メッシュ(11.7%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は10.0mです。

項目 データ
想定最大浸水深 10.0m
浸水想定メッシュ数 1,233 / 10,540 メッシュ(11.7%)
最大浸水継続時間 336時間(約14日間)
対象河川 シラン沢川、余笹川、熊川、百村川、相の川、箒川、蛇尾川、那珂川、鹿股川(9河川)

想定最大浸水深が10.0mと、2階部分まで浸水が想定されるエリアがあります。自宅が浸水想定区域に含まれるかどうか、自治体のハザードマップで確認してください。1階に寝室がある場合は、大雨警報の発表時に2階以上へ移動する準備をしておくと安心です。

浸水継続時間が最大336時間(約14日間)と長期に及ぶ想定です。孤立に備えて、飲料水(1人1日3リットル)と食料を最低3日分、できれば1週間分備蓄しておくことをおすすめします。

今日からできる洪水対策

  • ハザードマップの確認:自治体のハザードマップで自宅の想定浸水深を確認する。「那須塩原市 ハザードマップ」で検索

  • 「川の防災情報」アプリ:国土交通省の公式アプリをスマホにインストールし、水位アラートを設定する

  • 避難の目安:水深が30cmを超えると車が動かなくなり、50cmを超えると大人でも歩行が困難になります。早めの避難判断を

  • 備蓄品の準備:飲料水・食料(14日分)、携帯トイレ、モバイルバッテリー、常備薬を2階以上に保管する


津波リスク

那須塩原市には津波浸水想定区域のデータがありません。


土砂災害リスク

那須塩原市には114箇所の土砂災害警戒区域が指定されています(国土数値情報・土砂災害警戒区域データ)。10,540メッシュのうち231メッシュ(2.2%)がこれらの区域に含まれています。

また、竜巻等の突風が8件記録されています(国土数値情報・竜巻等突風データ)。

今日からできる土砂災害対策

  • 警戒区域の確認:「栃木県 土砂災害警戒区域マップ」で検索し、自宅が警戒区域に含まれるか確認する

  • 前兆現象を知る:がけ崩れの前兆は「小石がパラパラ落ちる」「がけに割れ目が見える」「がけから水が湧き出す」。1つでも気づいたらすぐに離れる

  • 避難のタイミング:土砂災害警戒情報が発表されたら、暗くなる前に避難する

  • 就寝時の備え:崖に面した部屋で寝ない。2階の崖と反対側の部屋で就寝することで、万一の場合でも生存率が上がる


活断層

那須塩原市の周辺には以下の活断層が確認されています(地震調査研究推進本部)。

断層名 那須塩原市からの距離 想定M
関谷断層 10.4km M6.9
会津盆地東縁断層帯 16.4km M7.0
棚倉破砕帯西縁断層 29.7km M7.0

最寄りの活断層(関谷断層)から10.4kmの位置にあります。この断層が活動した場合、那須塩原市でも強い揺れが想定されます。


地域の特徴

気候

項目 データ
年間降水量 1,680mm
1月平均気温 0.9℃
8月平均気温 23.7℃
最深積雪 15cm
豪雪地帯区分 豪雪地帯

那須塩原市は豪雪地帯に指定されています。冬季は積雪による交通障害や建物への荷重に注意が必要です。除雪用具の準備や、屋根の雪下ろしの安全対策を確認しておきましょう。

土地利用

建物用地が23.9%、森林が27.4%、農地が44.7%を占めています。

人口集中地区(DID)

人口集中地区の人口は30,859人、人口密度は3,515人/km²です。


避難施設・防災インフラ

項目
避難施設 61箇所
消防署 5箇所
学校 45校
福祉施設 79施設
警察署 12箇所

最寄りの避難施設は「那須塩原市 避難場所」で検索して確認できます。日頃から自宅・職場から最寄りの避難場所への経路を確認しておきましょう。


那須塩原市の自然災害伝承碑

那須塩原市には、過去の災害を後世に伝える自然災害伝承碑が5基登録されています(国土地理院)。碑が記録する災害は、これから起こりうる災害への備えを考える上で重要な歴史資料です。

碑名 建立年 災害名 災害種別
安全で緑豊かな川を目指して 2001年 平成10年8月末豪雨(那須豪雨)(1998年8月27日) 洪水・土砂災害
平成10年8月末豪雨被災水位 2001年 平成10年8月末豪雨(那須豪雨)(1998年8月27日) 洪水・土砂災害
万代不易 2002年 平成10年8月末豪雨(那須豪雨)(1998年8月27日) 洪水
川と共に繁り行くみのり豊に心ゆたかに 2002年 平成10年8月末豪雨(那須豪雨)(1998年8月27日) 洪水
安全で緑豊かな川を目指して 2002年 平成10年8月末豪雨(那須豪雨)(1998年8月末) 洪水

伝承内容

安全で緑豊かな川を目指して(2001年建立)

平成10年(1998)8月26日夜半から那須北部を襲った集中豪雨は、那須町で最大時間雨量90mmを記録した。27日未明、赤沼地区に強い雨は降っていなかったが、余笹川の氾濫により、赤沼地区では水が水田の上1mに達し、崖崩れ6箇所、住居2棟等が流失、全壊するとともに、床上浸水家屋4棟、田畑約20ヘクタ―ルが流失及び河原となった。

  • 所在地: 栃木県那須塩原市寺子(赤沼せせらぎ公園)
  • 災害: 平成10年8月末豪雨(那須豪雨)(1998年8月27日)
  • 災害種別: 洪水・土砂災害
  • 地図: 36.98502, 140.12283

平成10年8月末豪雨被災水位(2001年建立)

平成10年(1998)8月26日から31日にかけて、余笹川流域では豪雨を記録、大洪水が発生し、死者、行方不明者6名のほか、家屋、耕地が浸水、流失するなど被害を受けた。本碑には8月27日未明の洪水浸水水位が示されている。

  • 所在地: 栃木県那須塩原市寺子(赤沼せせらぎ公園)
  • 災害: 平成10年8月末豪雨(那須豪雨)(1998年8月27日)
  • 災害種別: 洪水・土砂災害
  • 地図: 36.98520, 140.12277

万代不易(2002年建立)

平成10年(1998)8月26日から31日にかけて、余笹川流域では豪雨を記録、大洪水が発生し、死者、行方不明者6名のほか、家屋、耕地が浸水、流失するなど被害を受けた。本碑には8月27日未明の洪水浸水水位が示されている。

  • 所在地: 栃木県那須塩原市寺子
  • 災害: 平成10年8月末豪雨(那須豪雨)(1998年8月27日)
  • 災害種別: 洪水
  • 地図: 36.96800, 140.12039

川と共に繁り行くみのり豊に心ゆたかに(2002年建立)

平成10年(1998)8月26日から31日にかけ、台風と秋雨前線の影響を受けて、1,254mmの豪雨が那須地方に降り続けた。余笹川は各地方において決壊氾濫を繰り返し、地域を泥流で覆い尽くした。石田坂地区においては、27日未明から激流が襲い、1人の尊い命が失われ、家屋13戸が床上浸水するなど、甚大な被害を被った。

  • 所在地: 栃木県那須塩原市寺子
  • 災害: 平成10年8月末豪雨(那須豪雨)(1998年8月27日)
  • 災害種別: 洪水
  • 地図: 36.96947, 140.12408

安全で緑豊かな川を目指して(2002年建立)

平成10年(1998)8月26日から31日にかけて、台風4号と前線の活動で、那須町で1,254mmという豪雨を記録し、昭和13年(1938)以来の大洪水が発生した。余笹川は、数時間で流路幅が3倍から5倍に広がり、河岸の8割以上が決壊した。流域の被害は、死者4名、行方不明者2名、倒壊・浸水家屋134棟、流失・冠水耕地135ヘクタ―ルに及んだ。

  • 所在地: 栃木県那須塩原市寺子(余笹川見晴らし公園)
  • 災害: 平成10年8月末豪雨(那須豪雨)(1998年8月末)
  • 災害種別: 洪水
  • 地図: 36.96786, 140.12009

出典: 国土地理院「自然災害伝承碑」(CC BY 4.0)


よくある質問

那須塩原市で大地震が起きる確率は?

今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は、那須塩原市内の最大値で7.89%です(2024年版全国地震動予測地図、防災科学技術研究所)。

那須塩原市は洪水の危険がある?

那須塩原市の10,540メッシュのうち1,233メッシュ(11.7%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は10.0mです。お住まいの地域が浸水想定区域に含まれるかは、自治体のハザードマップで確認できます。

那須塩原市の土砂災害警戒区域は?

那須塩原市には114箇所の土砂災害警戒区域が指定されています。お住まいの場所が警戒区域かどうかは、栃木県の土砂災害警戒区域マップで確認できます。

那須塩原市の避難場所はどこ?

那須塩原市には61箇所の避難施設があります。最寄りの避難場所は「那須塩原市 避難場所」で検索して確認できます。


まとめ:那須塩原市の防災で押さえておきたいこと

  • 地震:30年以内に震度6弱以上の確率が7.89%。家具の固定と耐震性の確認を

  • 洪水:1,233メッシュ(11.7%)が浸水想定区域。ハザードマップで自宅の浸水深を確認

  • 土砂災害:114箇所の警戒区域。大雨時は早めの避難を

防災DBでは、住所を入力するだけで地震・洪水・津波・土砂災害・高潮・液状化の6つの災害リスクを無料で一括評価できます。那須塩原市内の詳しい住所単位のリスクを確認してみてください。


データ出典: 全国地震動予測地図(防災科学技術研究所)、国土数値情報(国土交通省)、国勢調査(総務省)、土砂災害履歴(国土数値情報)。各データの詳細はデータソース一覧をご覧ください。