山梨県北杜市の災害リスク
この記事では、北杜市の地震・洪水・津波・土砂災害のリスクを、政府の公開データをもとにまとめています。防災DBでは、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを無料で一括評価できます。北杜市内の詳しい住所単位のリスクを知りたい方は、ぜひご活用ください。
この記事でわかること
- 北杜市の地震発生確率と地盤の特徴
- 洪水浸水想定区域の範囲と想定浸水深
- 周辺の活断層の位置と想定マグニチュード
- 避難施設・防災インフラの情報
- 今日からできる災害別の具体的な備え
北杜市(山梨県)の人口は約42,674人(2025年推計)。標高は平均790.5mで、最低410.7mから最高1423.5mの範囲です。
北杜市の災害リスクについて よくある疑問
Q. 北杜市は災害に強い街ですか? 弱い街ですか?
北杜市の主な災害リスクは、30年以内の震度6弱以上の発生確率が43.64%、市域の14.1%が洪水浸水想定区域です。「強い・弱い」は一言で判断できるものではなく、住まう場所の標高・地盤・河川からの距離によって大きく変わります。本記事では6種類のハザードを数値で個別に解説しています。
Q. 「北杜市は危ない」「やばい」という声を見かけました。実際のところはどうですか?
「危ない」「やばい」「怖い」といった言葉は主観的な評価で、根拠となるデータが伴っていない場合もあります。北杜市の災害リスクを客観的に把握するには、全国地震動予測地図・洪水浸水想定区域図・津波浸水想定など政府が公開している一次データを参照するのが確実です。本記事ではこれらの公開データから、ハザードごとの具体的な数値と想定される被害の目安をまとめています。
Q. 北杜市に住む前、引っ越す前に確認しておくべきことは?
自宅や検討中の物件が次の区域に含まれるかを、自治体のハザードマップで確認することを推奨します。
- 洪水浸水想定区域と想定浸水深
- 津波浸水想定区域(沿岸部の場合)
- 土砂災害(特別)警戒区域
- 活断層からの距離
防災DBの住所検索では、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを一括で数値化できます。
地震リスク
北杜市で今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は最大43.64%です(2024年版全国地震動予測地図)。
震度6弱は、立っていることが困難になり、固定していない家具の多くが倒れる揺れです。
表層地盤の平均S波速度(AVS30)は302.0m/sです。AVS30は地盤の硬さを示す指標で、数値が小さいほど地震の揺れが増幅されやすくなります。
北杜市のAVS30は300m/s以上で、比較的硬質な地盤のエリアです。地盤増幅率は1.27倍と比較的低く抑えられていますが、地震確率自体が高い場合は対策が必要です。
30年確率が26%以上と非常に高い値です。これは「30年間に震度6弱以上の揺れを経験する可能性が約4分の1以上」という意味です。耐震診断をまだ受けていない場合は、自治体の耐震診断補助制度の利用を検討してください。
今日からできる地震対策
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家具の転倒防止:突っ張り棒やL字金具で固定する。特に寝室の背の高い家具は最優先
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寝室の安全確認:本棚やタンスの近くで寝ない。倒れても体に当たらない配置に変える
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枕元の備え:スリッパ(ガラス破片対策)と懐中電灯を枕元に置く
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食器棚:ガラス飛散防止フィルムを貼る。扉が開かないよう留め具を取り付ける
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感震ブレーカー:地震後の通電火災を防ぐため、分電盤に設置を検討する
洪水リスク
北杜市では、8,416個の125mメッシュのうち1,186メッシュ(14.1%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は10.0mです。
| 項目 | データ |
|---|---|
| 想定最大浸水深 | 10.0m |
| 浸水想定メッシュ数 | 1,186 / 8,416 メッシュ(14.1%) |
| 最大浸水継続時間 | 72時間(約3日間) |
| 対象河川 | 下湯沢川、中ツ沢川、久保川、五反田川、井の川、南沢川、塩川、大林寺川、大門川、小森川、小武川、小深沢川、本谷川、栃沢川、正楽寺川、沓川、油川、波竜川、湯沢川、甲川、西川、釜無川、須玉川(23河川) |
想定最大浸水深が10.0mと、2階部分まで浸水が想定されるエリアがあります。自宅が浸水想定区域に含まれるかどうか、自治体のハザードマップで確認してください。1階に寝室がある場合は、大雨警報の発表時に2階以上へ移動する準備をしておくと安心です。
浸水継続時間が最大72時間(約3日間)と長期に及ぶ想定です。孤立に備えて、飲料水(1人1日3リットル)と食料を最低3日分、できれば1週間分備蓄しておくことをおすすめします。
今日からできる洪水対策
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ハザードマップの確認:自治体のハザードマップで自宅の想定浸水深を確認する。「北杜市 ハザードマップ」で検索
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「川の防災情報」アプリ:国土交通省の公式アプリをスマホにインストールし、水位アラートを設定する
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避難の目安:水深が30cmを超えると車が動かなくなり、50cmを超えると大人でも歩行が困難になります。早めの避難判断を
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備蓄品の準備:飲料水・食料(3日分)、携帯トイレ、モバイルバッテリー、常備薬を2階以上に保管する
津波リスク
北杜市には津波浸水想定区域のデータがありません。
土砂災害リスク
北杜市には土砂災害警戒区域の指定がありません。
活断層
北杜市の周辺には以下の活断層が確認されています(地震調査研究推進本部)。
| 断層名 | 北杜市からの距離 | 想定M |
|---|---|---|
| 糸魚川-静岡構造線断層帯(全体が同時に活動) | 1.3km | M7.5 |
| 糸魚川-静岡構造線断層帯(中北部と中南部と南部が同時に活動) | 1.3km | M7.4 |
| 糸魚川-静岡構造線断層帯(中南部と南部が同時に活動) | 1.3km | M7.3 |
最寄りの活断層(糸魚川-静岡構造線断層帯(全体が同時に活動))との距離が1.3kmと非常に近く、この断層が活動した場合は直下型地震となる可能性があります。直下型地震は緊急地震速報が間に合わないことがあるため、事前の備え(家具固定、耐震補強)が特に重要です。
地域の特徴
気候
| 項目 | データ |
|---|---|
| 年間降水量 | 1,231mm |
| 1月平均気温 | -0.7℃ |
| 8月平均気温 | 23.2℃ |
| 最深積雪 | 17cm |
土地利用
建物用地が11.1%、森林が42.3%、農地が43.9%を占めています。
避難施設・防災インフラ
| 項目 | 数 |
|---|---|
| 避難施設 | 71箇所 |
| 消防署 | 5箇所 |
| 学校 | 24校 |
| 福祉施設 | 130施設 |
| 警察署 | 15箇所 |
最寄りの避難施設は「北杜市 避難場所」で検索して確認できます。日頃から自宅・職場から最寄りの避難場所への経路を確認しておきましょう。
北杜市の自然災害伝承碑
北杜市には、過去の災害を後世に伝える自然災害伝承碑が7基登録されています(国土地理院)。碑が記録する災害は、これから起こりうる災害への備えを考える上で重要な歴史資料です。
| 碑名 | 建立年 | 災害名 | 災害種別 |
|---|---|---|---|
| 大乗経一石一字書寫供養塔 | 1791年 | 洪水(1790年10月7日) | 洪水 |
| 嗚呼地水還身(ああちすいかんしん) | 1898年 | 明治31年災害(1898年9月7日) | 土砂災害 |
| 水災紀念碑 | 1901年 | 明治31年災害(1898年9月6日) | 洪水・土砂災害 |
| 大荒れの碑 | 1949年 | 昭和18年災害(1943年9月5日) | 土砂災害 |
| 水難之碑 | 1960年 | 昭和34年台風7号(1959年8月14日) | 洪水・土砂災害 |
| 治水興郷 | 1969年 | 昭和34年台風7号(1959年8月14日) | 洪水・土砂災害 |
| 記念碑 | 2009年 | 昭和34年台風7号(1959年8月14日) | 洪水・土砂災害 |
伝承内容
大乗経一石一字書寫供養塔(1791年建立)
寛政2年(1790)10月7日に大武川が決壊し、下三吹集落に押し寄せ大洪水となった。村民たちは災難よけのための一石一字の経文を書き埋めて災難除けを祈願し、翌年に供養塔を建てた。この災害以前にも、享保13年(1728)8月と9月の大水害によって旧三吹村下町45軒のほぼ全戸が流失し、天明5年(1785)10月には釜無川の堤防が決壊するなど、当地は何度も水害に見舞われている。
- 所在地: 山梨県北杜市武川町三吹
- 災害: 洪水(1790年10月7日)
- 災害種別: 洪水
- 地図: 35.78827, 138.37175
嗚呼地水還身(ああちすいかんしん)(1898年建立)
明治31年(1898)9月5日~7日にかけて降り続いた台風による豪雨は、9月7日午前1時半頃、八ヶ岳中腹の西沢・東沢で山岳崩壊を引き起こし、土石流は宮川を南下、当時の原谷戸地区を直撃した。旧大泉村での被害は、死者57人、流失家屋72戸、流失耕地約200ヘクタールに及んだ。この災害を後世に伝えるため供養の石碑が建立された。
- 所在地: 山梨県北杜市大泉町谷戸豊武3715-3
- 災害: 明治31年災害(1898年9月7日)
- 災害種別: 土砂災害
- 地図: 35.86408, 138.38350
水災紀念碑(1901年建立)
明治31年(1898)9月6日、台風による暴風雨で釜無川が氾濫し、沿川の諸村が被災した。
- 所在地: 山梨県北杜市武川町三吹地先
- 災害: 明治31年災害(1898年9月6日)
- 災害種別: 洪水・土砂災害
- 地図: 35.79885, 138.36004
大荒れの碑(1949年建立)
昭和18年(1943)9月5日、集中豪雨による土石流により、家は流され1名が亡くなった。三分一(さんぶいち)湧水も埋まり田畑も流された。旧六ヶ村の人々は水元坂本家と協力して三分一を掘りだし元の通りにした。碑は土石流で流されてきた石を使い、土石流が周期的に起こることを後世に伝えている。
- 所在地: 山梨県北杜市長坂町小荒間717-1(三分一湧水公園内)
- 災害: 昭和18年災害(1943年9月5日)
- 災害種別: 土砂災害
- 地図: 35.87754, 138.35526
水難之碑(1960年建立)
昭和34年(1959)8月14日、台風7号により下三吹地区を土石流が襲い、12名の命が奪われ、家屋67世帯、耕作地約400ヘクタールが被災した。
- 所在地: 山梨県北杜市武川町三吹地先
- 災害: 昭和34年台風7号(1959年8月14日)
- 災害種別: 洪水・土砂災害
- 地図: 35.78943, 138.37196
治水興郷(1969年建立)
昭和34年(1959)8月14日、当地を台風7号が襲った。前日来の豪雨により旧武川村全域は濁流で浸水し、さらに大武川の源流部の山地の大崩壊で土石流が発生し、一瞬にして新開地地区を呑み去った。村民は高台への避難や木によじ登り辛うじて難を逃れたが、128戸の住家、119ヘクタールの田畑が流失し、23人の命が奪われた。
- 所在地: 山梨県北杜市武川町三吹
- 災害: 昭和34年台風7号(1959年8月14日)
- 災害種別: 洪水・土砂災害
- 地図: 35.78587, 138.38143
記念碑(2009年建立)
昭和34年(1959)8月14日午前7時40分、台風7号による土石流が百雷が一度に落ちたような轟音と共に下三吹地区を襲った。幸いにもここ一石塔の寸前で土石流は迂回したが、下流では不幸にも住民6名の尊い命と数戸の住宅を失った。
- 所在地: 山梨県北杜市武川町三吹
- 災害: 昭和34年台風7号(1959年8月14日)
- 災害種別: 洪水・土砂災害
- 地図: 35.78834, 138.37179
出典: 国土地理院「自然災害伝承碑」(CC BY 4.0)
よくある質問
北杜市で大地震が起きる確率は?
今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は、北杜市内の最大値で43.64%です(2024年版全国地震動予測地図、防災科学技術研究所)。
北杜市は洪水の危険がある?
北杜市の8,416メッシュのうち1,186メッシュ(14.1%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は10.0mです。お住まいの地域が浸水想定区域に含まれるかは、自治体のハザードマップで確認できます。
北杜市の避難場所はどこ?
北杜市には71箇所の避難施設があります。最寄りの避難場所は「北杜市 避難場所」で検索して確認できます。
まとめ:北杜市の防災で押さえておきたいこと
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地震:30年以内に震度6弱以上の確率が43.64%。家具の固定と耐震性の確認を
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洪水:1,186メッシュ(14.1%)が浸水想定区域。ハザードマップで自宅の浸水深を確認
防災DBでは、住所を入力するだけで地震・洪水・津波・土砂災害・高潮・液状化の6つの災害リスクを無料で一括評価できます。北杜市内の詳しい住所単位のリスクを確認してみてください。
データ出典: 全国地震動予測地図(防災科学技術研究所)、国土数値情報(国土交通省)、国勢調査(総務省)、土砂災害履歴(国土数値情報)。各データの詳細はデータソース一覧をご覧ください。