北海道上富良野町の災害リスク

この記事では、上富良野町の地震・洪水・津波・土砂災害のリスクを、政府の公開データをもとにまとめています。防災DBでは、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを無料で一括評価できます。上富良野町内の詳しい住所単位のリスクを知りたい方は、ぜひご活用ください。

この記事でわかること

  • 上富良野町の地震発生確率と地盤の特徴
  • 洪水浸水想定区域の範囲と想定浸水深
  • 土砂災害警戒区域の数と過去の災害記録
  • 周辺の活断層の位置と想定マグニチュード
  • 避難施設・防災インフラの情報
  • 今日からできる災害別の具体的な備え

上富良野町(北海道)の人口は約9,421人(2025年推計)。標高は平均234.3mで、最低181.0mから最高438.6mの範囲です。

2040年には現在の50%程度まで人口が減少すると推計されており、災害時の共助体制の維持が課題となる地域です。


上富良野町の災害リスクについて よくある疑問

Q. 上富良野町は災害に強い街ですか? 弱い街ですか?

上富良野町の主な災害リスクは、30年以内の震度6弱以上の発生確率が13.31%、市域の65.4%が洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域が6箇所です。「強い・弱い」は一言で判断できるものではなく、住まう場所の標高・地盤・河川からの距離によって大きく変わります。本記事では6種類のハザードを数値で個別に解説しています。

Q. 「上富良野町は危ない」「やばい」という声を見かけました。実際のところはどうですか?

「危ない」「やばい」「怖い」といった言葉は主観的な評価で、根拠となるデータが伴っていない場合もあります。上富良野町の災害リスクを客観的に把握するには、全国地震動予測地図・洪水浸水想定区域図・津波浸水想定など政府が公開している一次データを参照するのが確実です。本記事ではこれらの公開データから、ハザードごとの具体的な数値と想定される被害の目安をまとめています。

Q. 上富良野町に住む前、引っ越す前に確認しておくべきことは?

自宅や検討中の物件が次の区域に含まれるかを、自治体のハザードマップで確認することを推奨します。

  • 洪水浸水想定区域と想定浸水深
  • 津波浸水想定区域(沿岸部の場合)
  • 土砂災害(特別)警戒区域
  • 活断層からの距離

防災DBの住所検索では、住所を入力するだけで6種類の災害リスクを一括で数値化できます。


地震リスク

上富良野町で今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は最大13.31%です(2024年版全国地震動予測地図)。

震度6弱は、立っていることが困難になり、固定していない家具の多くが倒れる揺れです。

表層地盤の平均S波速度(AVS30)は363.0m/sです。AVS30は地盤の硬さを示す指標で、数値が小さいほど地震の揺れが増幅されやすくなります。

上富良野町のAVS30は300m/s以上で、比較的硬質な地盤のエリアです。地盤増幅率は1.1倍と比較的低く抑えられていますが、地震確率自体が高い場合は対策が必要です。

30年確率が6%以上であり、一定の警戒が必要な水準です。自宅の耐震性能を把握し、非常用持ち出し袋の準備を確認しておきましょう。

今日からできる地震対策

  • 家具の転倒防止:突っ張り棒やL字金具で固定する。特に寝室の背の高い家具は最優先

  • 寝室の安全確認:本棚やタンスの近くで寝ない。倒れても体に当たらない配置に変える

  • 枕元の備え:スリッパ(ガラス破片対策)と懐中電灯を枕元に置く

  • 食器棚:ガラス飛散防止フィルムを貼る。扉が開かないよう留め具を取り付ける

  • 感震ブレーカー:地震後の通電火災を防ぐため、分電盤に設置を検討する


洪水リスク

上富良野町では、1,508個の125mメッシュのうち986メッシュ(65.4%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は5.0mです。

項目 データ
想定最大浸水深 5.0m
浸水想定メッシュ数 986 / 1,508 メッシュ(65.4%)
最大浸水継続時間 72時間(約3日間)
対象河川 エバナマエホロカンベツ川、コルコニウシベツ川、デボツナイ川、トラシエホロカンベツ川、ピリカ富良野川、ホロベツナイ川、富良野川、江幌完別川(8河川)

市域の半分以上が浸水想定区域にあり、想定最大浸水深は5.0m2階建て家屋の屋根を超える水位です。自宅がこの範囲に含まれる場合、自宅内での垂直避難(2階へ上がる)では不十分な可能性があります。最寄りの高台や浸水想定区域外の避難場所を事前に確認し、大雨時には早めの水平避難を計画しておきましょう。

浸水継続時間が最大72時間(約3日間)と長期に及ぶ想定です。孤立に備えて、飲料水(1人1日3リットル)と食料を最低3日分、できれば1週間分備蓄しておくことをおすすめします。

今日からできる洪水対策

  • ハザードマップの確認:自治体のハザードマップで自宅の想定浸水深を確認する。「上富良野町 ハザードマップ」で検索

  • 「川の防災情報」アプリ:国土交通省の公式アプリをスマホにインストールし、水位アラートを設定する

  • 避難の目安:水深が30cmを超えると車が動かなくなり、50cmを超えると大人でも歩行が困難になります。早めの避難判断を

  • 備蓄品の準備:飲料水・食料(3日分)、携帯トイレ、モバイルバッテリー、常備薬を2階以上に保管する


津波リスク

上富良野町には津波浸水想定区域のデータがありません。


土砂災害リスク

上富良野町には6箇所の土砂災害警戒区域が指定されています(国土数値情報・土砂災害警戒区域データ)。1,508メッシュのうち0メッシュ(0%)がこれらの区域に含まれています。

今日からできる土砂災害対策

  • 警戒区域の確認:「北海道 土砂災害警戒区域マップ」で検索し、自宅が警戒区域に含まれるか確認する

  • 前兆現象を知る:がけ崩れの前兆は「小石がパラパラ落ちる」「がけに割れ目が見える」「がけから水が湧き出す」。1つでも気づいたらすぐに離れる

  • 避難のタイミング:土砂災害警戒情報が発表されたら、暗くなる前に避難する

  • 就寝時の備え:崖に面した部屋で寝ない。2階の崖と反対側の部屋で就寝することで、万一の場合でも生存率が上がる


活断層

上富良野町の周辺には以下の活断層が確認されています(地震調査研究推進本部)。

断層名 上富良野町からの距離 想定M
富良野断層帯西部 0.9km M6.7
沼田-砂川付近の断層帯 36.6km M6.9
増毛山地東縁断層帯 57.9km M7.2

最寄りの活断層(富良野断層帯西部)との距離が0.9kmと非常に近く、この断層が活動した場合は直下型地震となる可能性があります。直下型地震は緊急地震速報が間に合わないことがあるため、事前の備え(家具固定、耐震補強)が特に重要です。


地域の特徴

気候

項目 データ
年間降水量 1,012mm
1月平均気温 -8.4℃
8月平均気温 20.6℃
最深積雪 78cm
豪雪地帯区分 豪雪地帯

上富良野町は豪雪地帯に指定されています。冬季は積雪による交通障害や建物への荷重に注意が必要です。除雪用具の準備や、屋根の雪下ろしの安全対策を確認しておきましょう。

土地利用

建物用地が13.8%、森林が10.2%、農地が72.4%を占めています。

人口集中地区(DID)

人口集中地区の人口は5,542人、人口密度は2,757人/km²です。


避難施設・防災インフラ

項目
避難施設 42箇所
消防署 2箇所
学校 8校
福祉施設 16施設
警察署 1箇所

最寄りの避難施設は「上富良野町 避難場所」で検索して確認できます。日頃から自宅・職場から最寄りの避難場所への経路を確認しておきましょう。


上富良野町の自然災害伝承碑

上富良野町には、過去の災害を後世に伝える自然災害伝承碑が7基登録されています(国土地理院)。碑が記録する災害は、これから起こりうる災害への備えを考える上で重要な歴史資料です。

碑名 建立年 災害名 災害種別
十勝岳爆発惨死者碑 1926年 火山噴火・泥流(1926年5月24日) 火山災害
遭難記念碑 1926年 火山噴火・泥流(1926年5月24日) 火山災害
十勝岳爆発横死者血縁塔 1927年 火山噴火・泥流(1926年5月24日) 火山災害
遭難記念碑 1927年 火山噴火・泥流(1926年5月24日) 火山災害
新西国三十三所 観世音菩薩 1930年 火山噴火・泥流(1926年5月24日) 火山災害
追善記念碑 1930年 火山噴火・泥流(1926年5月24日) 火山災害
『泥流地帯』三浦綾子文学碑 1984年 火山噴火・泥流(1926年5月24日) 火山災害

伝承内容

十勝岳爆発惨死者碑(1926年建立)

大正15年(1926)5月24日、十勝岳が大爆発、積雪が溶けた火山泥流により犠牲になった144名の慰霊のため役場裏庭に建立された。数度の移転等を経て昭和63年(1988)から現在地に安置されている。

  • 所在地: 北海道空知郡上富良野町栄町3丁目(専誠寺境内)
  • 災害: 火山噴火・泥流(1926年5月24日)
  • 災害種別: 火山災害
  • 地図: 43.46456, 142.46465

遭難記念碑(1926年建立)

大正15年(1926)5月24日、十勝岳が大爆発、積雪が溶け火山泥流が発生し、144名が犠牲となった。この碑の台座正面に銅版が埋め込まれ、遭難死者144名の姓名が刻まれている。

  • 所在地: 北海道空知郡上富良野町西町1丁目(明憲寺境内)
  • 災害: 火山噴火・泥流(1926年5月24日)
  • 災害種別: 火山災害
  • 地図: 43.46137, 142.46192

十勝岳爆発横死者血縁塔(1927年建立)

大正15年(1926)5月24日、十勝岳大爆発により犠牲となった無縁仏12名のための血縁塔として建立された。碑の裏面には法名と推定年齢が刻まれている。

  • 所在地: 北海道空知郡上富良野町本町2丁目(聞信寺境内)
  • 災害: 火山噴火・泥流(1926年5月24日)
  • 災害種別: 火山災害
  • 地図: 43.45994, 142.47039

遭難記念碑(1927年建立)

大正15年(1926)5月24日、十勝岳が大爆発した。山腹が崩壊し森林が倒壊、積雪が溶け火山泥流となり富良野川沿いを流れ市街地へと押しよせた。この災害で100余の人命を喪失し巨万の財物を滅尽した。碑の台石は泥流によって流されてきた転石をそのまま使用している。

  • 所在地: 北海道空知郡上富良野町西2線北31号
  • 災害: 火山噴火・泥流(1926年5月24日)
  • 災害種別: 火山災害
  • 地図: 43.49017, 142.48311

新西国三十三所 観世音菩薩(1930年建立)

大正15年(1926)5月24日、十勝岳が大爆発した。積雪が溶け火山泥流が発生し、144名が犠牲となった。大雄寺周辺にも泥流が押し寄せ、庫裡の床下が泥流で埋った。犠牲となった方の追善供養のため、この地に、三十三所観世音菩薩が建立された。

  • 所在地: 北海道空知郡上富良野町中町3丁目(大雄寺境内)
  • 災害: 火山噴火・泥流(1926年5月24日)
  • 災害種別: 火山災害
  • 地図: 43.46315, 142.46499

追善記念碑(1930年建立)

大正15年(1926)5月24日、十勝岳が大爆発した。積雪が溶け火山泥流が発生し、144名の尊い人命とともに、家畜も大きな被害を受けた。泥流に呑まれ犠牲となった馬25頭、牛3頭の供養のため建立された。

  • 所在地: 北海道空知郡上富良野町西6線北28号
  • 災害: 火山噴火・泥流(1926年5月24日)
  • 災害種別: 火山災害
  • 地図: 43.48869, 142.44301

『泥流地帯』三浦綾子文学碑(1984年建立)

大正15年(1926)5月24日に起きた十勝岳の爆発は、残雪を溶かして泥流を発生させた。泥流は144名の尊い人命を奪い、開拓以来苦難を乗り越え、血と汗によって築いた沃野を一瞬のうちに泥田と化した。惨事を風化させず、復興を成し遂げた先人の偉業を称え、被災の地に建立された。

  • 所在地: 北海道空知郡上富良野町西3線北28号
  • 災害: 火山噴火・泥流(1926年5月24日)
  • 災害種別: 火山災害
  • 地図: 43.48082, 142.46369

出典: 国土地理院「自然災害伝承碑」(CC BY 4.0)


よくある質問

上富良野町で大地震が起きる確率は?

今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は、上富良野町内の最大値で13.31%です(2024年版全国地震動予測地図、防災科学技術研究所)。

上富良野町は洪水の危険がある?

上富良野町の1,508メッシュのうち986メッシュ(65.4%)が洪水浸水想定区域に含まれています。想定最大浸水深は5.0mです。お住まいの地域が浸水想定区域に含まれるかは、自治体のハザードマップで確認できます。

上富良野町の土砂災害警戒区域は?

上富良野町には6箇所の土砂災害警戒区域が指定されています。お住まいの場所が警戒区域かどうかは、北海道の土砂災害警戒区域マップで確認できます。

上富良野町の避難場所はどこ?

上富良野町には42箇所の避難施設があります。最寄りの避難場所は「上富良野町 避難場所」で検索して確認できます。


まとめ:上富良野町の防災で押さえておきたいこと

  • 地震:30年以内に震度6弱以上の確率が13.31%。家具の固定と耐震性の確認を

  • 洪水:986メッシュ(65.4%)が浸水想定区域。ハザードマップで自宅の浸水深を確認

防災DBでは、住所を入力するだけで地震・洪水・津波・土砂災害・高潮・液状化の6つの災害リスクを無料で一括評価できます。上富良野町内の詳しい住所単位のリスクを確認してみてください。


データ出典: 全国地震動予測地図(防災科学技術研究所)、国土数値情報(国土交通省)、国勢調査(総務省)、土砂災害履歴(国土数値情報)。各データの詳細はデータソース一覧をご覧ください。